一枚板の楢の木のプレート。3サイズあるうち、一番小さなサイズです。
面はフラットで、無垢材を可能な限り薄く削り上げました。無垢材で、天然オイル仕上げで、これと同じ薄さのものはそうそう見つからないと思います。
シンプルながら、家具職人による精巧な製作と仕上げのため、上品な佇まい。チーズや、前菜盛り合わせに使い勝手の良い大きさ。パーティーシーンでも活躍しそうです。
素材は、楢(なら)の木を使っていますが、この樹種でなければならない理由があります。
このプレートの誕生のきっかけは、ピクニックシーンでパンやハムを食べる木のプレートが見つからず、オリジナル製作の依頼でした。外だけではなく、普段の食卓でも使えて、上に食べ物もコップも置けるように平面フラットのプレートということでした。
たしかに探してみてもこういったものはほとんどなく、似たものはあっても、集合材かウレタン塗装のものが多いようでした。
家具職人の清水さんに相談したところ、なかなかないのは当然で、薄い作りのために非常に反りやすい弱い形であるということでした。
集合材やウレタンなどで固めれば話は別ですが、もちろん清水さんとしてもPint!としてもその選択肢はありません。
一枚板、天然オイル仕上げで、いかに薄く軽く、シンプルな構造と形で、使いやすいものができるかの試作が始まりました。試作で厚みを調整しながら、清水さんからのアドバイスで、木材は楢しかない、という結論に。
これまでPINTの製品では楢のものはありませんでしたが、楢は柾目(まさめ:反りや狂いの少ない木の取り方)で材料がとられることが多いため、反りにくく、今回の仕様には適しているのです。
こうして、楢の無垢材の薄いプレートができました。
一見シンプルな形ですが、シンプルだからこそ、細部の作りやデザインにはこだわりました。材の薄さも特長的ですが、その薄さの中にも、側面を内向きにカットしています。これにより、持ちやすくなると同時に、置いたときにすっと浮いているように綺麗に見え、見た目が軽くなります。
形と薄さ、仕上がりの綺麗さから、野暮ったさは全くなく、凛とした雰囲気のプレートになりました。いろいろな場面でお使いいただけたら嬉しいです。