竹のしなやかな強さを活かした細い箸。京都・長岡京の竹を竹林から育て、仕上げは拭き漆です。
ずっと、細くて軽く、口に触れるものなので本体も仕上げも天然の素材のお箸を探していました。木のお箸だと、形が太くぼてっとしたものになりがちでした。細くしすぎると、反りの可能性が出てきたり、固く重い木を使う必要があり、やはり持ちやすいものではありませんでした。価格も高くなります。漆塗りのお箸は、本塗りの箸ですと体積の半分以上が漆のものもあります。そうすると、これも重くなります。
こうして探し続けて、竹のお箸に辿り着きました。竹は、強くしなやかな素材です。繊維の方向に沿って非常に細く割ることができます。また、特有のしなりがあるため、食べ物も取りやすいです。
京都の職人が、長岡京で竹林から育てた竹を、伐採後長い期間の天日干しで乾燥させ、削り、拭き漆仕上げをして作っています。
四角の形ですが、箸先にゆくにつれ、木では難しいほどの細さに。角部分は面取りされ、持っていてもごつごつとした感じはありません。
素材段階で十分な乾燥を行い、製材し割った後にも、熱を与えながら乾燥を行います。お箸一膳は、必ず製材時に隣り合ったものをペアとして使います。温湿度の環境により動きが生じた場合にも、同じ方向に動き使用への支障を軽減するためです。熱を与える工程など、製作中に反りが出ることもあるため、そうするともう片方も箸としての製作からは外します。負担の大きな選別と作業ですが、こうすることで、箸先もぴったりと合って美しく、長く使える一膳のお箸になります。
こうして作られた箸に、最後に拭き漆仕上げを行ない、漆の色と混ざり深い艶と色合いに。拭き漆にすることで、水や油への耐性は強まり、塗り無しよりも取り扱いはぐんと楽になります。
竹と漆というシンプルな天然の素材のみ。安心してお使いください。
特に箸先が細く、軽いのが特長です。四角のお箸は転がらないのも嬉しいところ。また、竹ならではのしなりがあるため、お豆腐など柔らかいものや、小さなお豆なども取りやすいです。