この本藍の藍甕に、染める生地や製品を浸けて、揉んで、しっかり生地に馴染ませます。
藍甕の中で色が入るわけではなく、空気(酸素)に触れ、酸化することで色が入ってゆきます。
化学染料のように一度で色がくっきり入る訳ではないので、これを1日に数回、1〜2週間に渡って繰り返します。こうして、回数と時間をかけて染め重ねて色を定着させてゆきます。
この風呂敷の場合、製品染めのため、風呂敷自体が出来上がってから染めを行ないます。
そのまま浸けると無地になりますが、絞り(しぼり)という技法により、柄を入れています。
絞りは、藍甕に浸けて染めを行なうときに、布を折り畳んだり結んだり、針を通したり、布を絞って形を変えて染めます。
その布の形により、染料が入る部分、入らない部分に分かれます。
これを応用して柄にしたものが、絞り柄と呼ばれています
型などがあるわけではないので、はっきりした色の境はなく、全てグラデーションになります。
白から濃紺までの無限の強さの藍色が入り交じる柄は、奥深く本当に美しいです。