シャトルリネン柿渋染めトートバッグ 2色合わせ
在庫数: 2
*写真は現在庫の現物です。以前掲載していた仕様と同じですが、天然染めにつき色が異なるため、新しく現在庫現物を撮影し直しています。
旧式のシャトル織機で織ったPINT定番のリネンキッチンクロス生地を、柿渋で染めました。2色とも柿渋染めです。茶系色が柿渋染め、灰系色が柿渋染めの鉄媒染です。
シャトル織機の狭幅着尺38cm幅の生地を1m、それぞれ生地染めして、染め上がった2枚の生地を合わせてバッグに仕立てました。染め用に処理した生地端の裁ち落とし、持ち手用を2枚から取り、残った生地を全てバッグ本体にする生地の取り方で作っています。柿渋染めのこの2色がそれぞれ美しく、合わせたものを作りたかったため、2枚の生地を同じように使って作っています。そのため、持ち手は1本ずつ色が異なり、内ポケットも付いていません。
縦、横どちらにもA4サイズが入ります。マチは大きくは取っていないので、コンパクトに持っていただける大きさ。折り畳んでバッグに入れて、サブバッグとしても使えます。
持ち手は長めなので、肩にも掛けられます。
柿渋染めですが、一般的な柿渋染めよりもかなり色味と硬さを抑えて染められています。薄くコシと張りのあるリネン生地に、通常よりも繊細で色味も淡い柿渋染めを掛け合わせてあり、一般的なイメージの柿渋染め生地とは少し異なる風合いに仕上がっています。柿渋染めをご存じの方であればイメージされる硬さはありません。
染めは、草木染めを本業とされるanemoiの谷口さん。PINTの他の草木染め作品でも染めを依頼していて、精錬の工程をかなり丁寧に多く重ねられ、澄んだ美しい色を出す染色家です。綺麗に澄んでいながら、でもしっかり色の質量があるという感じで、魅力的な染めです。
柿渋染めは普段されていないのですが、谷口さんの染めの美しさと、他の柿渋染めにはない雰囲気を作ってみたくて、染めをお願いしました。時間をかけて、生地や染めの種類と回数を変えたり、染め足してみたり、試作を重ねました。
淡めの色味でマットな落ち着いた質感で、硬さも抑えられた、優しい雰囲気の仕上がりになっています。
<生地>
シャトルリネン25HD キッチンクロス
の生地を使っています。
キッチンクロス用に作られたリネン100%の生地で、PINTの一番最初の製品でもあります。旧式の織機で糸量たっぷり超高密度に織られた、他にない特別な風合い。
糸密度がかなり高く張りがあって、使って洗うと柔らかいけれどコシがある不思議な質感の生地です。他のバッグで使っている「リネン帆布生地」よりも薄いですが、その分薄くて軽い生地感。柿渋染めで硬く張りが出ているので、軽くても強度があります。
生地加工を全くしていない生機ということもあってか、天然染めとの相性がとても良い生地です。
<柿渋染め>
柿渋染めは、渋柿を砕いて絞った汁を寝かせて発酵させたものを染色液として染める、草木染めの一種。柿渋は、昔から、染料だけではなく塗料や接着剤として紙や布、木材の防水剤・防腐剤として使われてきました。柿渋染めはとても不思議で、染色だけではなく、繊維をコーティングして布を硬くして強度を増してくれます。
生地がリネンで、糸クオリティもとても高いため、コットンなどに比べ色が沈まず、艶も出て綺麗な色に染まり上がりました。超高密度で糸をたくさん使っていることもあって、厚くない生地ですが、強度と張りは十分。気兼ねなく、どんどん使って、レザーやデニムのように経年変化を楽しんでください。
柿渋染めは、柿渋に含まれるタンニンが紫外線により発色するため、使い始めてしばらくの間はだんだんと色が濃くなってゆきます。掲載写真は現物になりますが、染めたて、作りたての状態です。日に当てたり、日常的に使ううちに色が深まって濃くなってゆきます。
【素材】
リネン100% 柿渋染め・柿渋染め(鉄媒染)
【サイズ】
口幅50cm×高さ35cm×底マチ12cm(持ち手の長さ:幅3cm×長さ50cm)
【取扱・お手入れ】
柿渋染めは蛍光増白剤や漂白剤の入った洗剤で洗濯すると、風合いが変わったり、漂白される恐れがあります。水洗いや中性洗剤を使って洗濯してください。単独でのお洗濯をお勧めします。
草木染めのような、日光や紫外線による退色はありません。
本藍染のような、摩擦による色移りの心配は少ないです。但し、湿った状態で強い摩擦が起きた時には、最も色移りの可能性が高まりますのでご注意ください。
*よくあるご質問・補足コメント*
・柿渋染めは、柿渋に含まれるタンニンが紫外線により発色するため、使い始めてしばらくの間はだんだんと色が濃くなってゆきます。掲載写真は現物になりますが、染めたて、作りたての状態です。日に当てたり、日常的に使ううちに色が深まって濃くなってゆきます。