PINTについて 2025年6月
PINTも先月14年目を迎え、最初の7年が東京、後半7年は京都、半分ずつになりました。メーカーとしての比重が高かった東京時代、京都では店としての運営に力を入れてきました。店舗やwebショップを見ても何者か分かりにくいので、改めて自己紹介します。 PINTのコンセプトは「現代の民具を作る」 流通・販売の都合を排除する。そうすれば純度、強度の高いものになるのではないか。美術館や博物館にあるものより、歴史民族資料館にあるもの。売るためでも飾るためでも贈るためでもなく、自ら使うために作られたもの。農家が農閑期に稲藁や畑の脇にある草木で道具を作るのが一つの理想。素材も作りも、淀みなく自然に流れきっている。 だけど今は自ら作るのも難しい。作るのは作り手に任せる。作り手や売り手が考えると売ることを考えざるを得ない。使う人が使うために考えるのが最短距離。使う人が考えて、作り手に作ってもらう。という新しい作り方をつくろう、と考えたのが13年前、PINT設立の意義。 そのために、作り手と使い手の橋渡し存在になる必要がある。今のように作家が直接売ったりクラフトブームがなかった時代。腕が良くて、この話に興味を持ってくれて、流通の方向にベクトルを傾けていなくて、世に知られていなくて、素材から製作まで一貫してできる作り手を探した。 素材について。現代の民具ということで、装飾品ではなく道具。使用頻度高く、使う毎瞬間楽しいと良い。道具なので、傷が付くのを恐れるスーツやドレスより、傷付いても尚良くなったりするデニムやレザーの感じ。使い心地良く、日々そして長く使えるもの、経年変化が美しく楽しめるもの。そのために、良い質の天然素材、シンプルで堅牢な作り、単一素材、定番品的に常に扱う。このあたりが土台、基礎。大黒柱として「みんなのどうぐ」があって、これは10名ほどを募集して3-6ヶ月ほどかけて一つの商品企画を行うもの。使い手が考えて、作り手が作るという方法の理想形の一つをかたちにした作り方。コロナ前までで7回開催した。この準備も含めて、柱として、自分で企画したPINTのオリジナル品がある。素材製法を学びつつそれに適ったもので、欲しいものを作る。図面は引けないので、そのものの狙いとおおまかなイメージを持って、作り手と、素材と製法の成行きで。これが柱二つ目。柱三つ目は作り手が作っているものをそのまま仕入れ。オリジナルやデザインを新しくしたいということではなので、現代の民具的にベストのものがあれば変えずにそのまま。 東京で7年、京都で6年。東京時代はまだ作り手と少しずつ取組みを始めた時期だったので、このメーカー的ウエイトがほとんど。京都に来てからは店をつくったので、使い手の人との接点として、お店寄りに活動してきた修行期間。京都で新しい作り手にも出会えたのもあって、服を中心にセレクトも増える。コロナもあったのでみんなのどうぐは一旦休みのまま。またメーカー的な動きも増やしてゆく予定です。 スレッズの投稿を転載しました。これからスレッズを日々の備忘録として使っていく予定ですので、よかったらご覧ください。 https://www.threads.com/@pint_mn