ブレッドバスケット Sサイズ
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この帆布のようなリネン100%の厚手生地は、もともと、ある業務用に特注でオーダーされたことがきっかけで生まれた特別な生地。この生地を活かして、パンを食べるシーンをイメージして作りました。
パンとリネン。製造工程でもリネン生地が使われることが多く、相性の良い組み合わせです。リネン100%の超厚手生地を、シンプルにマチ付きの袋状に仕立てています。
もともと、三越伊勢丹さんとの「パンのある暮らし」というテーマで、PINTでパン関連のオリジナル製作をシリーズで作った中の一つ。パンのバスケットとして、食卓でパンを入れる用途をメインで考えました。縁はそのまま立てても、巻いたり折り込めば高さが調整できます。縁をそのまま立てたときに、ちょうど一般的な食パン1斤が入るくらいのサイズです。
焼きたてや、温めたりしたパンはほのかに湯気が立ちますが、リネン生地はその湯気と熱をしっかり逃がすので、底面が蒸れずに美味しくいただけます。
シンプルな形なので、収納袋として使う方も。野菜や果物、常温保存の調味料。食材以外にも、キッチンやダイニング、リビングなど、自由にお使いください。
家だけではなく、外でもお使いいただけます。お出かけ先でパンなどを買ってそのまま中に入れて、上の余布部分を折り曲げたり、ひもで巻いたり、クリップでとめていただいて、簡単な布袋としても使えます。縁を折れば、そのまま器代わりに使えるので、ピクニックやアウトドアにも。サイズが合いましたら、お弁当箱と何かを一緒に入れても便利です。
縁を折らずに立てると、このような状態に。上が開きっ放しのシンプルな形です。コットン素材のループで、掛けて収納したり、乾かしたり。縁を折って使うときはループは折り込まれるので、邪魔にならずに使えます。
最初はLサイズのみでしたが、飲食店様からのリクエストを受け小さなサイズが加わり、全3サイズ展開です。
S、Mサイズは、カフェやイタリアンレストランなどで、2人席テーブル用に、カットしたバゲットを1人か2人分入れて使われていることが多いです。
Lサイズは、バゲットやロールパンなどをざくざくと入れても。また、ご自身でパンを焼く方にも人気で、焼き立ての、特に食パン1斤を冷ますときに使われることも多いです。
写真右から、
S 幅19cm×高さ16cm×奥行き12cm
M 幅22cm×高さ16cm×奥行き12cm
L 幅30cm×高さ16cm×奥行き13cm
(白い線が見える1回折り・折り返し幅は5cm)
写真の状態で計測しています。折り方により高さは変わります。また、厚みのある生地ですので、折るときの形の付け方次第でサイズも多少変わります。おおよその大きさの目安としてご覧くださいませ。
順番が逆になってしまいましたが、左からS、M、L。製品自体のそれぞれの差をイメージいただけるかと思います。白い線は生地耳です。かなり狭い幅で織られた生地で、生地幅をそのまま使って作っています。
ブレッドバスケット 3サイズ
この生地は、帆布のようなリネン100%の厚手生地。太い20番手ほどのリネン糸を撚り合わせて、超高密度に織っています。一見リネンとは思えない、コットンキャンバスか帆布のような糸の太さと生地の密度ですが、コットンとは触り心地や質感が異なり、独特な上質な滑らかさと風合いがあります。染めはしておらず、リネンの原料フラックスそのものの生成りの色です。生地の柔軟加工や糊付け仕上げなどもしておらず、織機からおろしたそのままの状態。この生地を1枚使いで、バイアステープを使わず、リネン100%生地をそのままシンプルな形の袋にしています。
生地の良さをストレートに活かして、丈夫で手入れもしやすいよう、シンプルな素材使いと作りになっています。
最初は張りがある生地感ですが、使ううちに、だんだんと柔らかくなってきます。縁を立ててままだと自立しなくなりますが、中に入れたり、縁を折ったり巻いたりすれば袋状に使えます。
特別なお手入れは不要ですが、洗濯方法等に関して、ページ下部にてご案内しております。
このリネン生地の作り手は、滋賀県近江湖東産地で近江上布の伝統を受け継ぎ、現在は主にアパレルのコレクションブランドの生地を製造している、リネンの素材と織りを知り尽くした職人です。
昔ながらのシャトル織機で、1時間に1mから2mのスピードで丁寧に織り上げています。
現代、主に使われているレピア織機に比べて生産スピードは非常に落ちますが、シャトル織機でしか出せない密度と生地の風合いがあります。
織機で、糸の状態で引っ張る力を加えられるとリネンは切れやすいため、織り進める間にも糸は切れ、それを1本1本手で結びながら作業を進めます。
このシャトル織機で織るには、熟練の技術だけでなく、根気もいり、時間を要します。コットンのデニムや帆布などの、太い丈夫な糸はまだシャトル織機で織られているところもありますが、シャトル織機による100%のリネン生地はなかなかありません。
これが、シャトル織機で緯糸(よこいと)を通すシャトルと呼ばれるもの。
重い木でできていて、これが左右に行き来して緯糸を通します。その動きが衛星のようで、シャトル(衛星)と呼ばれます。一方、現代のレピア織機などは、エアジェットで緯糸を飛ばす仕様です。この違いだけでも、そのスピードの差がイメージできるかと思います。
この織機で織られているのが、16番手から20番手ほどの糸の双糸。番手は数字が小さいほど太くなり、キッチンクロスに使っている25番手よりも太い糸。双糸は、2本の糸を撚り合わせた糸で、単純に糸の太さは単糸の2倍に、強度はそれ以上に増すと言われます。糸は毎年の原料のフラックスの状態によっても変わりますし、この超高密度のシャトル織りの生地仕様に適う太番手の糸は紡績工場でも生産が難しいため、同じ番手の糸が毎年できるわけではありません。ここ数年はフラックスの品質を見ながら、調整を繰り返しています。織りを行う機元さんによって、糸の太さと品質を見ながら、撚りや、生地織りの密度を調整して、毎回近い生地に仕上げてくださっています。
このリネン帆布生地をズームで撮った写真。
糸がみっちり織り上げられているのが分かります。糸の仕様との掛け合わせで、強度を求めた生地。シャトル織機で、これ以上できないくらい超高密度に織る、ぎりぎりのものづくりです。
糸を1本1本見ると、糸がまっすぐ綺麗なのが分かると思います。紡績という、糸を作る工程の仕事が、ここに反映されます。糸の太さにムラがあると、この高い密度で織り上げることはできないので、糸から織りまで、全行程の品質が揃って良い必要があるのです。
リネンは、糸自体が長く使える強度がある上、経年変化の表情豊かな素材です。特に、この超厚地生地はより耐久性も高いので、長く使いながら、だんだんと育つ変化をお楽しみいただけたら嬉しいです。
▼写真
最後の2枚 使用例(ホテルセトレ)
【素材】
リネン100%
天然の繊維のため、糸のロットにより、ベージュに近かったりグレーに近かったり、色味に多少の幅があります。
【サイズ】
幅19cm×高さ16cm×奥行き12cm
*折って立てた状態:文中の写真付きサイズ説明をご覧ください
ループ長さ6cm
【外装】
なし
【取扱い・お手入れ】
生地には加工はしていませんので、表面に油分が多いパンは、生地に油が付きますのでご注意ください。
シンプルなバゲットや食パン、ロールパンなどを入れるだけで食材の油や色などつかない範囲でしたら、パンくずだけ払ってお使いいただく方が多いです。
洗いたいときは、水やぬるま湯でもみ洗いしていただけます。
それでも取れない油染みなどは、洗剤洗いも可能です。リネン100%生地に縫製をしており作りは洋服やカバンと同じですので、製品としては問題ありません。ただ、食べ物を直接入れますので、個人のお好みとご判断にお任せしています。(洗剤で洗ったテーブルクロスやクロスにパンをのせることと変わらないので、基本的に大きな問題はないと思っております)
なお、お洗濯の際、乾燥機、漂白剤、柔軟剤、蛍光増白剤などの使用は、生地の風合いが損なわれる可能性が高いため、お避けください。
アイロンをかける場合は、高温設定でなく、中温以下の設定をお勧めします。高温設定時には、当て布をあててください。
*よくあるご質問・補足コメント*
・「S」「M」「L」の3サイズがあります。
・布の袋ですので、空気も通します。乾燥を防いだりする保存の効果はありません。
・在庫表示数以上にご注文希望の方は、お気軽にお問い合わせください。欠品や数量が少ない状況が多いですが、常時継続して製作していますので、次の製作分から確保する形でご注文を承ります。