card case <熊革鉄媒染>
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Six coup de foudre 高見澤篤のカードケース(名刺入れ)。通常の一頭買いシリーズとは異なり、こちらは単品でのご紹介です。これまで、名刺入れのご希望をたくさんいただいていましたが、一頭買いでは鹿革がメインのため、製作ができませんでした。今回は一頭買いシリーズとは別に、同じ型のカードケースを数種類の革でご用意しています。
本体部分は立体成型ならではの革の角や凹凸の表情が、金具との組み合わせで際立ちます。堅さも柔らかさも感じさせるバランス。
鉄のフレーム、真鍮の留め具、共に燻し加工がされていますので、メッキ加工とは違い、革と共に経年変化を楽しめます。
留め具を縦に起こして、左右に開く仕様です。片側で約15枚、左右で厚めの名刺が約30枚収納できます。
岩手県岩泉町で害獣として捕獲された熊。熊革の特徴として、シボがしっかり出て、肉厚です。この革をタンニンで鞣し、鉄媒染しています。野生動物の革になりますので、傷や擦れなど個体差があります。本品は一頭買いシリーズではありませんが、革素材の使い方や製作の思いについて、以下の高見澤さんの紹介文をご覧ください。
▼Six coup de foudre 高見澤篤
東京浅草の料理道具問屋街である合羽橋の路地裏に工房を構える Six coup de foudre 高見澤篤さんが作る革製品。
革は、食べるお肉の副産物として出た皮を鞣したもの。皮を鞣すことで、いわゆるレザー製品に使われる「革」素材になります。この、元々の動物の皮を原皮と言います。皮革加工工場・問屋・販売店を経て革素材を仕入れるケースがほとんどですが、高見澤さんの場合は少し違います。
使う皮は、国内の猟師から直接仕入れ。日本の山林に生きる野生の動物です。食で「ジビエ」と聞くことも最近では多くなりましたが、この言葉は狩猟による天然の野生鳥獣の食肉を指します。ただ、ジビエに関しては、食肉に加工され残った皮についてはほとんどが廃棄されています。そのため、熊や鹿など、革製品としては一般的にはあまり使われない動物の皮です。高見澤さんは、この皮を直接猟師から仕入れた後、鞣しや染めをした革を使っています。PINTでは高見澤さんから1枚革(1頭分)を購入し、製作を依頼しています。そのため、その革がいつ、どこから来たのかも分かります。(ページ下部の【素材】欄と、製品付属の紙タグに記載)
野生獣ですので、傷も多かったり、しわもあります。それも革本来の表情のため、できる限り無駄なく使い切られています。破れや穴があったり、使用や強度に影響がある部分は避けたり、ステッチ等による補修をした上で製作されていますが、単に見た目の傷があるかないかという判断はしていないため、通常だと避けるような部分も使っています。このように無駄のないように使っても、大きさや形は一頭一頭違い、使えない大きな傷もあるため、どうしても裁断時に細かな部分が出てきます。その小さな革も、パッチワークによって使っています。
一般的な革製品作りからは考えられないほど、1枚革(1頭分)から、その革をほとんど捨てることなく使い切られます。詳しくは ジビエ革のものづくり 記事一覧をご覧ください。
食べ物に関わる調理道具問屋街の合羽橋の路地裏に工房を構えるのも、「命をいただく」という、高見澤さんの思いが表れています。製品のデザインも作りの良さももちろんですが、革製品の作り手の中でも、こうした思いを特別強く持って製作をされています。
【素材】
・本体
熊革(岩手県岩泉町) タンニン鞣し・鉄媒染
・金具
フレーム:鉄 燻し加工
留め具:真鍮 燻し加工
【サイズ】
本体:縦 7cm × 横 11.5cm × 厚み 1.5cm
【仕様】
内布なし
【外装】
専用箱入り
・お手入れについては、この革特有の注意事項は特にございません。一般的な革製品と同様になります。ご不明な点がありましたら、お気軽にご相談くださいませ。
*よくあるご質問・補足コメント*
・レザーの表情には、個体差がございます。
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