かぐれのワードローブ #02-5 REPORT 〜最終サンプルチェック〜

かぐれのワードローブ #02-5 REPORT 〜最終サンプルチェック〜

レポートアップが少し遅くなってしまいましたが、かぐれのワードローブ#02、オリジナルシャツ作りはいよいよ最終回となる5回目を終えました。

前回までのレポート 1回目>2回目>3回目>4回目>

前回までで、1stサンプルと2ndサンプルができあがり、デザイン型、生地感、縫製仕様などを見比べることができました。縫製工場も変え、1stは女性らしいシャツ、2ndでは少し男性らしいワークテイストも見えるシャツができました。今日は3rdサンプルをベースに、最終サンプルを決定する重要な回です。

前回記事でも書きましたが、3rdサンプルの修正内容のおさらいです。
・チェーンステッチや洗い加工の加減からワークっぽさが出たため、これをなくし変更して解決することに。
・肩、脇下、アームホール、袖のステッチをやめる → ステッチがなくなりワーク感をなくす。代わりにロック仕上げにすることで、薄く軽く。
・これに伴い、工場も1stに戻す。

女性らしいシャツに少し寄せるため、これらを反映させたサンプルです。

今回も皆で試着を交代しながらの検証。3rdサンプルの検証を。OKな箇所は確定、修正が必要なものは、本生産に直接修正内容を反映させます。


▼形とパターン
ほぼこのまま決定で、良い形に仕上がりました。修正は一点、アームホールと袖を少し細く変更。

▼ディティール
●一番上のボタンループ
一番上のボタンのみ、ボタンホールではなくループに。見た目のバランスとボタンの掛けやすさを修正。このループの向きを横向きに、そして細くする。
●ポケット部分
5本針ステッチのままでOK。細かなステッチが補強とともにポイントに。
●縫製糸
ネイビーとカーキには同色のテトロン糸、ホワイトには綿糸。シミや汚れが目立ってしまったときに、染め重ねができるように。普通のポリエステル糸だと糸に染めが入らず浮いてしまいますが、染め綿糸だと生地と一緒に染まります。縫製時の糸切れなどのハードルがあるのですが、対応くださることに。
●ボタン
10mmのボタン、生地色にあわせて最終決定。一番上は同生地のくるみボタン。


いよいよ最終の仕様が確定。修正を繰り返し、途中で採用されかなかった仕様もたくさんありましたが、一つ一つを試し検討しながら、シャツと服作りの一つ一つの構成要素と意味を噛み締めて進んでくることができました。


このシャツを、実際に作り、店頭で販売し、お客さんに選んでもらって着ていただくまでが、作り手であり販売店でもあるかぐれとしての役割。文学を専攻していた羽柴さんから、買い物の楽しさ、このシャツとの出会い、かぐれからのメッセージを和歌に込めて届けたいというアイディアが出て、シャツ1点1点にしおりのようなカードをつけることに決めました。単に洋服を1枚作り販売するのでなく、その洋服と出会い、暮らしの中で着てもらうことに向けた私たちの思いを添えて、お届けします。羽柴さんを中心に、和歌を選び、紙の選定とデザインまで、かぐれチームで持ち帰りの宿題とすることに。普段イメージされる洋服の売り方とは全く違ったメッセージとアプローチで、聞いている私もわくわくしました。これについては、次の最終レポートで改めて報告したいと思います。
年末年始を挟み、今日の内容を反映させていよいよ本生産に入ります。2月に納品と、振り返りを兼ねた試着&お披露目会があります。かぐれ店頭では3月から展開予定です。
次回は製品写真、着用写真ともに完成品をご紹介できますので、楽しみにお待ちくださいませ。


●今後のスケジュール
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【かぐれのワードローブ#02 スケジュール】
2017/7 #02-1 REPORT 〜製作アイテム検討〜 <終了→レポート
2017/8 #02-2 〜生地・デザイン検討〜 <終了→レポート
2017/9 #02-3 〜1stサンプルチェック〜 <終了→レポート
2017/10 #02-4 〜2ndサンプルチェック〜 <終了→レポート
2017/11 #02-5 〜3rdサンプルチェック〜 <今回>
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