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徒爾(とじ)

徒爾(とじ)

新しい作り手の徒爾を紹介します。2025年4月に徒爾の作品展を店舗で開催し、その後も店頭のみで扱っていましたがwebでもご紹介を始めます。 徒爾(とじ)の谷本さんとの出会いは、この作品展から遡ること1年半ほど前。ポジャギカーテンの箱田さんのオーダー会に合わせて開催した茶会で、ノンチャの山田さんからのご縁で徒爾の谷本さんが参加くださいました。そこでノンチャの依頼から生まれたという茶托を見て、一目で惹きつけられました。 作品展は、徒爾のものの空気全体を伝えたいという思いから形大きさは様々に揃えました。作品展後にも常設として扱い、少しずつwebにも掲載を進めてゆく予定です。   谷本さんは広島で製作を行いながら、広島と京都の2拠点で暮らしています。元々は古道具の仕事をされていて、その後木工を始められました。  木工品、漆器はたくさんありますが、徒爾のものの独特な空気感。奇を衒った形でもなく、装飾があるわけでもなく、桜の木を中心に、黒漆か鉄媒染蜜蝋仕上げ。木はPINTでも立ち上げ当初から大事な素材で、挽物曲物指物箍物のそれぞれの職人と取組んできましたが、刳物は未開拓でした。手作業過ぎて、価格もかなり高くなるし、無骨だったり装飾性が強かったり、PINTとして扱うのは難しいように感じていました。谷本さんは木工の機械をほとんど持っていません。機械を使うのは木材から大まかな形を取るくらいで、形作るのは全て手作業。古道具の仕事もされていた背景もあって、鑿などの工具も古道具をメンテナンスして使っています。 素材は山桜。谷本さんのお父さまのからの縁あって使えることになったというこの材に絞って、基本的には他の材はほとんど使わず作られています。一般的に見かけるチェリーは外国材で、暴れにくい(動きにくい)ため扱いやすく、家具や木工品にはチェリーが使われることが多いです。山桜は表情もすごくいいんだけどなかなか商品としては難しくて、という声は色々な作り手から聞いたことがありました。この山桜を彫って刳って、形を作る。仕上げは拭き漆。漆は国産漆を使っていて、流通する漆の中で国産漆というのはかなり少なく希少です。 素材から仕上げまで、どこを取ってもこれ以上ないほどのストイックな手法ですが、それだけではまだまだ徒爾の作品にはなれず、微妙な角度や面取りの具合、厚みだったり、色と質感だったり、言葉では表せないところの塩梅。 語れる部分だけでも十分すぎる濃厚さがあるのですが、谷本さん、本当に作品についてはお話されないのです。だから、ご自身では販売もされないそう。価格も、心配になる程控えめ。茶会の席でお話を振ってもいつも通り恐縮される感じで言葉少なに切り上げられるのですが、ぽろっと「これは、作っている途中で良い形だったので止めたんです」ということを言っていて、心に残っていました。最後の調整で良いところで止めて完成とする、ということではなくて、もっと途中、例えば五合目くらいで完成系とはもちろん全然違うものなんだけど良くてそこを終わりにすることにした、という感じ。1回ずつ手を動かして進めていく工程でなくてはできないことです。旋盤等の機械を使っても、最終的には作りながら、触りながら、見ながら仕上げますが、設計図を一つの到着点にしながらその形に向かって進め、調整するという流れの中でのこと。谷本さんは、素材に則して成り行きで作っているような。だから、デザイン性とかいう話ではなくて、違う領域で動いている感じを受けます。PINTで取り組んでいる現代の民具というテーマの核を再認識させてもらったように思いました。 徒爾のものは本当に谷本さんそのままです。古道具の造詣も深く、布も染めも扱い手を動かす人で、素材マニアで、もちろんキャラクターも全てうつっているように感じます。中国茶もされますが、形式ばったところはなく、素材と、使う人と、空間に向けて作られているように感じます。中国茶に限らず、日常のシーンで自由に使っていただけます。   この春の作品展でのテーマは、「曲者(くせもの)」でした。無垢材を使うので、木の特性上割れや反りなど動きが生じることがあります。元々、徒爾はこうした動きを他の作り手以上に受け入れ、そのままにお伝えしていました。今回はこうした木の動きが出たものをためておいていただき、鎹(かすがい)で留めたり、銀継ぎをしたり、また、若干の反りがあるものも、使用に支障がないと判断したものは、「曲(くせ)あり」として販売しました。曲者たちも、店頭では思っていた以上にしっかり選ばれてゆき、勇気をもらいました。木という素材においてこれはかなりハードル高いのですが、この作品展だけに終わらず、試行錯誤しながら徒爾と共に取り組み続けてゆきます。webでも、詳細をご案内の上、挑戦してゆきたいと思います。 徒爾の作品、お楽しみいただけたら嬉しいです。

PINTと竜崇collection No.022

PINTと竜崇collection No.022

竜崇縫靴店の堀場さんのインスタ記事を転載しています。       たがる包丁チェリーのカッティングボード 丸ろくろ挽きの木皿 栃の木 27cmそれぞれ約3年使用している堀場家のPINTさんオリジナルプロダクトたち。料理は食べるのも作るのも大好きなのですが、フライパンとこの三種の神器を用い、置いて切って火入れて盛って食べる。このループがあれば他に何も要らないと思わせてくれます。一人暮らしはじめたての皆様にまとめてお勧めしたい逸品ばかり。たがる包丁は刃紋や柄、ボードと木皿は木目を。選ぶ時から楽しくなっちゃいますよ。ぜひ店頭でご覧くださいね。 #pintkyoto #pintと竜崇collection     ▼PINTと竜崇collection  竜崇縫靴店 撮影 堀場崇夫(竜崇縫靴店) PINTと竜崇collection 記事一覧 PINTと竜崇collection 商品一覧

PINTと竜崇collection No.018

PINTと竜崇collection No.018

みやざき眞さんに依頼し製作してもらった、竜崇縫靴店別注の靴べら。3サイズ。竜崇縫靴店のイベントもしくは下駄箱(工房での受注会)、PINT店頭でのみ販売しています。木で可能な限り薄くシャープに作られています。        靴べら みやざき眞      ▼PINTと竜崇collection  竜崇縫靴店 撮影 堀場崇夫・久保竜治(竜崇縫靴店) PINTと竜崇collection 記事一覧 PINTと竜崇collection 商品一覧

PINTと竜崇collection No.007

PINTと竜崇collection No.007

木の茶筒は、2、3年使ってくださっています。最初から珈琲豆専用にして使ってくれてるので、豆油分でこっくり育ってます。 ドリッパー、真鍮台、サーバーのセットは陶器で焼締め。デザインのインパクト強いですが、ばらばらなのでカップにも直接のせられるし、中がしっかり見えて実際すごく使いやすいんです。堀場さんの淹れるコーヒーは美味しいです。        焼締めコーヒー器具ろくろ挽きの欅の木の茶筒(小)コーヒーメジャー みやざき眞白カップ マット   ▼PINTと竜崇collection  竜崇縫靴店 モデル 久保竜治(竜崇縫靴店) 165cm撮影 堀場崇夫(竜崇縫靴店) PINTと竜崇collection 記事一覧 PINTと竜崇collection 商品一覧

みんなの使い方 045 楢の木のプレート(大)

みんなの使い方 045 楢の木のプレート(大)

東京・吉祥寺にある、ひととてま。 空間づくりをメインに活動する平野さんが自ら作っている場所で、Cafebarは曜日ごとに違うお店が入っていて、PINTの商品を使ってくださっています。 こちらの写真は、金曜日に出店されているN-APARTMENT(インスタアカウント:N.APARTMENT_)さん。 楢の木のプレート(大) ミニハンバーガーのランチプレートとして。こちらも美味しそう。少し前にいただいた写真で、季節によりメニューは変わるかと思います。 お近くで気になる方は是非、足をお運びくださいませ。  ●みんなの使い方について製品が実際に使われているシーンを共有し、使い方の幅を広げてゆくプロジェクトです。伝統的なものづくりを、今の暮らしでどのように活かし、楽しむことができるのか。使い手の皆様と一緒にその可能性を広げてゆきたいと思います。 ●写真募集しています皆様の写真投稿をお待ちしております。info(@)pint.mnか、facebookのPINTページに写真とメッセージをお送り下さいませ。表記方法等ご希望がある場合は、記載するお名前、WEBサイトのリンク先をご連絡くださいませ。どうぞ宜しくお願い致します。

世界一小さなお菓子の折詰め

世界一小さなお菓子の折詰め

昨年の冬に恵文社さんのPOPUPイベントでデビューした小さな折り箱のお菓子の詰合せ。 webでも紹介する準備が整いました。折り箱のこと、月麦の音(つむぎのおと)のこと、このセットの誕生のこと、きちんとお伝えしたくて、初めてクラウドファンディングに挑戦します。  世界一小さなお菓子の折詰めを届けて、折箱の未来を繋ぎたい(外部リンク : https://www.creema-springs.jp/projects/pint)  「世界一小さなお菓子の折詰め」は本webサイトからはご購入いただけませんので、こちらのリンク先のページ(クラウドファンディングのプロジェクトページ)をご覧くださいませ。 クラウドファンディングならではの、何か新しい動きが生まれたらいいなと思っています。 ご興味を持ってくださった方は、ぜひ応援をよろしくお願いいたします。

桜の木のカッティングボード 数量限定バージョン

桜の木のカッティングボード 数量限定バージョン

桜の木のカッティングボード。1枚板から製作した、数量限定バージョンです。 以前、家具用の古いストック材の限定バージョンのカッティングボードをご紹介し、とても人気をいただきました。ストック材はもうないのですが、無垢材のカッティングボード、木らしく、木目が濃いというか、癖の強めの材をお求めの方もたくさんいらっしゃるのだなぁと嬉しかったです。 製作くださっている清水さんと相談して、材の木目の濃いものを、材1枚ずつの単位で製作し、木目も選べる様にできないかと考えました。面白い(風合いの良い・木目が濃い)材が材木屋さんに入ったら送ってもらい、その材を使って作るという方法。今回、トライアル1回目です。 【ストック材数量限定】桜の木のカッティングボード 四角 木の皮は残す方向で考えていましたが、堅牢度や、使用に差し支えない程度に削り、残っていたり残っていなかったり。個体写真よりお選びくださいませ。また、木で皮付きのため木の形に湾曲しますのでサイズ個体差もあります。 ▼ PINT webshop http://pint.mn/ ▼ プロフィール PINTについて ▼ PINT BLOG 人気カテゴリー PINTのものづくり 募集中イベント・イベント告知 再入荷・発売開始アイテム一覧 欠品中アイテム 入荷時期と予約受付のご案内 素材の取扱・お手入れ一覧 みんなの使い方

くるみの木のカッティングボード ストック木材を使った数量限定バージョン

くるみの木のカッティングボード ストック木材を使った数量限定バージョン

くるみの木のカッティングボード。木の皮付き。ストック木材を使った数量限定バージョン。 家具職人の清水泰さんに製作いただいているオリジナルのカッティングボード。いつもは仕入れのくるみの木を使っているのですが、こちらは清水さんが昔家具用に仕入れて、寝かせておいたストックの木。杢もぎらぎらに入って、目の細やかさも、皮も美しくて、掘り出し木材。まさに木!という感じで、荒々しく美しい綺麗な材です。とても綺麗なので記念に並べて撮りました。 荷受当日に来店くださった建築内装を生業にする方と材木屋さんの目に留まり、この写真のものは全て完売していますが、もう一回くらいは同じ木から作れそうです。ここしばらくは、製作状況からチェリーのカッティングボードにシフトしていますが、このくるみ材はもう出てこないかもしれない良材のため、限定でもう一度製作いたします。次回、9月に10枚程度製作を予定しております。 先着順で受付いたしますので、ご希望の方はこちらよりご注文お手続きをお願い致します。 【ストック材数量限定】胡桃(くるみ)の木のカッティングボード 四角 木の皮が綺麗なので、それを削り切らず残すために、木材の抑え跡が残っていたりします。製品ページのものよりも少し荒々しい感じですが、杢が入っていたり、色っぽい材です。また、木で皮付きのため木の形に湾曲しますのでサイズ個体差も大きめです。今回の限定製作受注分につきましては、このあたりOKな方に、お願いします。規格として揃っている感じのもの、くせのないものをお好みの方にはおすすめできませんので、よろしくお願いいたします。 ▼ PINT webshop http://pint.mn/ ▼ プロフィール PINTについて ▼ PINT BLOG 人気カテゴリー PINTのものづくり 募集中イベント・イベント告知 再入荷・発売開始アイテム一覧 欠品中アイテム 入荷時期と予約受付のご案内 素材の取扱・お手入れ一覧 みんなの使い方

各素材別 お手入れ・取扱いについて

商品ページにも記載していますが、こちらでは素材別にまとめています。 共通する基本的な内容を、随時書き足してゆきます。 商品ごとに詳細仕様が異なりますので、詳しくは商品ページを参照ください。 【木 オイル仕上げ】 × やってはいけないこと × ・機械に入れること。電子レンジ、食洗機、冷蔵庫など。 ・冷暖房が直接当たる場所、直射日光が当たる場所に置くこと ・水に浸けっぱなしにすること ・食器洗い後はすぐに水気を拭取る 乾燥や温度変化の強い環境に置かれたり、水に濡れたり乾くときに、木が呼吸・伸縮して反りや割れが生じることがあります。 乾くと戻りますが、完全には戻らないことが多いです。 △ 避けたほうが良いこと △ ・食器用洗剤は、強力に油を落とし、オイル仕上げのオイル塗膜も落とす場合があります。汚れが激しい場合はお使いいただき、そうでなければぬるま湯とスポンジやアクリルたわしで洗うのがおすすめです。 ・カレー、熱を通したトマトやナスなど、色移りがする場合があります。使い続けると馴染みますが、気になる方はお避け下さい。特にカレーは、匂いも付きやすいので、ご注意ください。 ・油染みも同様です。ただ、油を吸う性質があるものですし、油の塗膜となりますので、塗膜ができる分には悪いことはありません。染みが一部に付くと気になるかもしれませんが、なじませ広げるくらいに扱うと、全体が色が濃く深くなり気にならなくなるので、個人的には吸わせるのがおすすめです(もちろん食用油に限ります。) + お手入れ + 使ううちに油分がなくなったり、気になる場合は、ご自宅にある食用油(オリーブオイル、亜麻仁油、くるみ油でもなんでも構いません)を掛けて、ティッシュや布端切れで拭くように馴染ませ、半日か1日くらい乾かして、その後また乾いた布などで拭き取ってください。表面に油分がつき塗膜になります。この塗膜は、多い分には表面が強くなります。 ◎ 育てるのを楽しむ方法 ◎ 個人的には、×の反りを防ぐことだけ気をつけつつ、油はどんどん含ませ馴染ませ、育てるのがおすすめです。他の素材の器と違い色濃く深く育ちますし、新品状態をキープするよりも楽しく使えるからです。 私個人の使用方法は、普段の食器洗いはぬるま湯で流し洗いし、油を多く使ったときは石鹸洗剤のようなナチュラル系の食器用洗剤で洗っています。あえてメンテナンスというようなお手入れはほぼせずに、使用しています。先の通り、油の塗膜は木皿には良いので、オイル系のパスタを盛り付けた時など、洗う前に全体に馴染ませるようにして使っています。(油が入ると、色も深くなり楽しいため。これは、個人的な好みです) * 注意点 * 反りについては、よく、「木が生きている」と言われたりしますが、環境変化により呼吸し、伸縮をして動きます。そのため、ウレタン塗装などで固めてしまわない限り、反りが0ということはありません。出荷時あまりに反りが大きなものは除外していますが、反りのないものでも、お使いいただくうちに必ず多少なりとも反りは出てきます。オイル仕上げの全ての木皿に共通することと、普段使う分には問題はないため販売をしておりますが、かたつきが気になる方はお避けください。 木 オイル仕上げ 製品一覧 【木・竹 木地仕上げ(無塗装)】 古材の風合いを生かした製品や、頻繁に洗う必要のない製品などに絞って、木地仕上げ(無塗装)のものがいくつかあります。 取り扱いや注意はオイル仕上げとほぼ同じ、かつ、オイル仕上げよりも弱い状態とお考えください。そのため、基本的な取扱については、【木 オイル仕上げ】をご覧ください。 オイル仕上げとの違いは、油分が付くと目立つシミになりやすいことです。...

【NEW】2020年春の新作 #03

【NEW】2020年春の新作 #03

こちらに、新作を全て集めています。 2020年春の新作一覧 2020年春の新作に追加しました。第3弾です。 第3弾の追加は、”じゃむんち”みやざき眞さんの屋久杉の一輪挿し。生花、ドライフラワーはもちろん、一輪挿しとしてではなく、これだけでオブジェとして。 一点ものですので、お好みのものを探してみてください。 追加新着順に並んでいます。 新型コロナウイルスの影響で、今回は通常通りの撮影体制で撮影を行うことができませんでした。 カメラマンさんも、モデルさんもおらず、私一名での簡易撮影となりました。 不十分なところもあるかと思いますが、おすすめのものをたくさん入荷しています。 サイズや詳細について、不明な点や気になる点は、お気軽にご相談くださいませ。 ▼ PINT webshop http://pint.mn/ ▼ プロフィール PINTについて ▼ PINT BLOG 人気カテゴリー PINTのものづくり 募集中イベント・イベント告知 再入荷・発売開始アイテム一覧 欠品中アイテム 入荷時期と予約受付のご案内 素材の取扱・お手入れ一覧 みんなの使い方