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みんなのどうぐ vol.0(かぐこラボ)の器 写真と紹介文を更新しました

毎日使える拭き漆の器(みんなのどうぐvol.0) 昨年、かぐれと共同企画で行なったみんなのどうぐ vol.0(かぐこラボ)。 器を先日より発売し、既に在庫が少なくなってきました。 ただ今、追加製作中で、たくさんの方に広がる器に育ってくれそうです。 この企画のご案内は何度もさせていただいていますが、商品ページの写真と文章を大幅に更新しました。 写真もたくさん入れて、器の生まれるまでが分かると思います。 ご興味ある方は、是非ご覧くださいませ。 毎日使える拭き漆の器(みんなのどうぐvol.0) 中地

みんなのどうぐ vol.0(かぐこラボ)の器、発売開始しました

先日イベント記事に書いたみんなのどうぐ vol.0(かぐこラボ)。 その完成品の発売をスタートしました! コンセプトは、「毎日使える拭き漆の器」です。 職人の方々、ご参加いただいた8名の一般ユーザーの皆様、かぐれさんというチームで作り上げました。 それぞれの食卓のシーンを思い浮かべ、実際に使うシーンだけにスポットをあてて、皆で話しながらできあがった器。 イベントの詳細は⇒ブログ「みんなのどうぐ vol.0(かぐこラボ)まとめ」 商品の紹介、ご購入は⇒商品ページ をご覧ください。 イベント自体も充実で非常に面白かったですが、完成品だけみても良いものに仕上がりました。 これだけ毎日使える拭き漆の器はそうそうないと思います! 今は、かぐれの各店舗と、Pint!でのみ販売しております。 (かぐれ、Pint!の限定商品ということではありませんので、卸でもご興味ある方はお気軽にお問い合わせくださいませ。皆で企画したこの器が広がればと考えています。) 中地

みんなのどうぐ vol.0(かぐこラボ)まとめ

使い手と作り手がつくる、暮らしの道具。 製作はPint!のパートナーである日本の職人。 企画するのは、バイヤーでもデザイナーでもない、使い手の皆さん。 実際にこの素材はどういう特長があって、何に適しているのか。加工技術はこれができて、これはできない。どのような工程を踏んで、どれくらいの時間をかけてものが作られるか。また、昔作っていたものと、今はどう違うのか。(例えば、木の挽物では、かつては旅館向けに茶櫃や盆が大量に作られた時代がありました。もちろん今は少なくなり、他のものを作らなければという状況です) こういったことを、職人とPint!からまずお伝えします。 それを知った上で、使い手の皆さんが、その素材や技術を、今の暮らしにどう活かしてみたいか、どうフィットさせられるかを、普段の暮らしの使い手目線から考える。 これが、Pint!が設立当初から目指していたものづくりの形。 もう少し詳しくお伝えします。 作りたいものは、暮らしの道具です。 古くは、自らが家の周りで採れる材料で、自らが使う道具を作っていました。 必然的に天然素材であり、毎日の道具として作られたものは、シンプルで使い勝手がよく、静かな美しさと強さを持ちます。 そして、天然素材は、使ううちに馴染み、育ってゆきます。 これは時系列的には、柳宗悦の民芸という概念よりも過去に遡りますが、民具と位置づけられます。 この、民具というものの生まれ方で、今の暮らしに合った道具を作りたいと思いました。 現代の民具を作るのです! ものをつくるのは、使い手の参加者ではなく、作り手。(ここがワークショップと違います) Pint!の代表中地が直接産地を訪ね歩いて出会った、腕の確かな職人です。 製品企画をするのは、使い手。 毎日の道具を考えるにあたっては、デザイナーやバイヤー、作り手ではできないレベルのものづくりができると思います。 単に使い手目線だから、新しい視点であるはずという意味ではなく、「使う」ことにフォーカスした企画は、ある意味非経済の個々人が最強だと考えています。 (売り手側から製品企画を考えると、「売る」ことにフォーカスせざるを得ない面が出てきます) 使い手と作り手をつなぐのはPint!。 ワークショップやデザイナーとのコラボにとどまらない、ものの生まれ方を見直した企画です。 Pint!の中核をなす企画。 2014年は、かぐれと共同でこれを行なうイベントを開催することができました。 名前は「みんなのどうぐ」(かぐれ共催企画、かぐこラボ)です。 2014年の夏から冬の約5か月、全5回立てで、8名のお客様にご参加いただきました。 今回企画した製品は、「毎日使いの拭き漆の器」 製作は、長野県南木曽のカネキン小椋製盆所の小椋さんにお願いしました。 3回目には機械を表参道店にお持ちいただき、実際に木地を挽き、小椋さんとのやり取りをしながらの製作。...

【イベントレポート】みんなのどうぐ vol.0(かぐこラボ) 第5回 〜完成パーティー〜

無事にかぐこラボが終了致しました。 最初の回は夏でした。それから5カ月、合計5回お集りいただいて遂に完成です。 昨日が最終回、納品お披露目会でした。 まずはかぐれ粟野さんから完成品お披露目。長く皆で取り組んだ器、よくアイディアを練って、思い描いていたイメージのものが実際に完成して、「良い!」「綺麗!」「使いやすそう」と声があがりました。 今回、企画から携わってくださった参加メンバーの皆様に、特別に在庫分をたくさんお持ちして、その中からお好きな木目を選んでいただきました。 拭き漆仕上げのため木目が見え、無垢の木材のため一点一点木目は異なります。 漆の乗り具合もまた違い、色も様々。 通常は、お店やバイヤーさんもさすがに木目を指定して仕入れということはなかなかできません。ご自身が好きなものを選んでいただきます。 似ているようで木目は異なり、際限無く続けられそうな盛り上がりに。ご家族分だったり、複数使いでと、皆さん何枚かまとめてご購入いただきました。 マイ器をお選びいただいた後は、さっと洗って盛り付けを。 自分たちで形から企画したこの器を、実際にみんなで使おう!ということで、今日は料理持ち寄りパーティー形式で、皆さんに料理をお願いしていたのです。 皆さんが持ち寄ってくださった料理は、国籍も様々な美味しそうなメニューたち! 野菜蒸し、ひじき煮、唐揚げ、バンバンジー、生春巻き、チキンのトマト煮、ケークサレ、クスクス、と、国際色豊かなラインナップです。 どれもしっくり器に馴染み、良い感じです。 先ほど30個ほどの中から選んだ器の理由と、選んだ持ち寄った料理を皆さんからお話いただきました。 理由は「木目、色目が気にいったから(くせのある木目が好き、木目が揃った綺麗のものが好き、など様々)」「持ち心地がしっくりきた」が多数。直感的に選ばれたようです。 余った料理はかぐれさんの器に盛り付け、パーティー開始です。 取り皿として使い、器を持ちながら、楽しいお話の時間。 器の使い心地や、これまでの回のことなど、みんなでわいわいお話しました。 参加者の皆さん、とても魅力的な方ばかりで、このイベントを通じて仲良く距離が縮まったのも嬉しいです。 最後の締めはお茶漬け。 第2回の形の企画回のときに、この器でお茶漬け食べたい!という声を、かぐれ粟野さんが実現くださいました。 これからの季節、豚汁や、正月のお雑煮も食べたいです。 最後には、皆さんからこのイベントの振り返りのコメントをいただきました。 「ゼロからの製品企画に携われる機会は滅多になく、貴重な機会だった」 「とにかく楽しかった」 「木の器、漆器を知ることができた」 「器や、食と向き合う時間が持てた」 など、皆さんがとても楽しんでくださったようで、ほっと一安心。 器はかぐれ各店舗、Pint!のサイトでも販売致します。かぐれでは、表参道では本日より、他店舗では今月中旬から店頭販売致します。また、これから卸販売も行なってゆきます。...

【イベントレポート】みんなのどうぐ vol.0(かぐこラボ)第4回 ~漆塗り~

【イベントレポート】みんなのどうぐ vol.0(かぐこラボ)第4回 ~漆塗り~

前回の第3回では形を決定しましたが、サンプル木地(塗り無し、内側を挽いていただきました)が完成しました! 小椋さん、ありがとうございます。 まずはお披露目と、皆でサンプルチェック。 実際に形になって、いよいよ製品企画も終盤戦に入ってきました。 今回は「塗り」。拭き漆(擦り漆)という技法で塗られる漆器。木の器に、何度も漆を拭くように擦り込んで塗る技法です。 拭き漆で有名な石川県山中の塗師さんにお願いしています。職人さんは来られないので、Pint!中地より、漆塗りの紹介を行ないました。漆って何となく言葉は知ってるけれど、何者かよくわからない、そんな方が多いと思います。 漆は「ジャパン」とも呼ばれるだけあって、日本で古来から用いられたもの。ウルシノキの樹液です。ものすごく強い樹液ですから、人が触れるとかぶれたりするのですが、熱や水に強いのです。いわば最強の天然コーティング剤。古くは縄文時代から用いられていたと言われます。 不思議な力を持つ樹液として使われてきたのでしょう、職人の塗師さんからは、塗師の間で語り継がれたり、伝承されている様々な話があります。こちらでは割愛しますが、そんなお話を皆さんにお伝えしました。 悩むのは色。拭き漆では何度も拭いて色を重ねてゆくのです。 Pint!では顔料を混ぜた色出しはしていないので、生漆、黒漆、赤漆の組合せで色を出します。 以前に塗師さんに特別に依頼して作っていただいたカラーサンプルをもとに、皆で色を考えました。 色によって強度や機能が変わる訳ではないので、個人の好みが反映されて一番心配していた回ではありますが、その心配は無用でした。 実際に食卓でどう使いたいか、何を盛り付けたいか、どんな食器と組み合わせるのかという点を中心に話し合いが進みました。 Pint!で既に販売している汁椀や丼椀の色とあわせてお店で綺麗に展開できるようにというご配慮までいただきましたが、ディスプレイや商品展開の都合を排除した、毎日の暮らしのためのものづくり企画ですので、その点は一切考えないでくださいとお伝えしました。 洋食器や和食器も混在する日本の食卓。 うちの家族ではこんな食卓だから、この器はこういう使い方をしたい、こんな組合せで使いたい、 という意見が皆さんから出て、自然と色が絞られてゆきます。 最終的に決定したのは一番左の茶色。上品で柔らかな雰囲気です。毎日使いたくなるように、重すぎない、軽めの色が選ばれました。 色も決まり、いよいよ仕様が確定。長い道のりでしたが、遂にここまできました。あとは塗師さんにお願いして、納品を待ちます。 この次は納品と、お披露目&持ち寄りパーティーで、実際に器を使います。楽しみな最終回は12月です! 中地

【イベントレポート】みんなのどうぐ vol.0(かぐこラボ)第3回 ~木地師と共に器の形を作る~

【イベントレポート】みんなのどうぐ vol.0(かぐこラボ)第3回 ~木地師と共に器の形を作る~

木地師の小椋さんに、長野県からお越しいただいたスペシャルな回です。 今回は「木地製作」 前回の第2回にて、皆で形のデザインを決定しましたが、今日は実際に形を作る日です。南木曽の小椋さんが、長野県からはるばるお越し下さいました。普段は工房で固定されているろくろを使用されていますが、移動式のろくろをお持ちなのです。このおかげで、表参道でろくろ挽きで木地を作っていただくというプレミアムな時間が実現できました。 第2回目の内容をまとめた仕様書を予めお送りしていました。 小椋さんと参加者の皆様の挨拶後、早速挽き始めます。初めてご覧になる皆様から素敵なリアクションをいただきながら、削り出してゆきます。 刃物を当てて木を削りながら、刃を研いではまた削ってゆきます。 いくら見ていても飽きない光景なのですが、一緒に話し合いながら形を作る工程は長く厳しいもの。 職人技で、驚くほどに、手と目だけの感覚で図面通りに形に起こしてくださいます。が、平面の紙に描いた線と、木という素材の立体では、見え方や存在感は異なります。 ですので、実際は、大まかな形を作ってからは、 少し削って⇒止めて⇒見て⇒触って⇒形を修正依頼⇒(少し削って)に戻る という繰り返しなのです。 通常の商品開発ですと、汁椀と丼椀を作ったときのように、数名で進めますが、今回はご参加の皆様も合わせた大人数! 皆で、テーブルに器を置いてみたり、遠くから眺めてみたり、他の器と並べてみたり。性別も家族構成も異なるみんなが触って持って、あれこれ話しなて、いろんな場面を具体的に想定しながら形を作ってゆきました。 感覚的な部分もあるのでまとまるか不安でしたが、これまでの2回で目指す器の心は一つ!で、当初のコンセプトとゴールに向かってぶれずに、皆で進めたように思います。 意見もたくさん出て、すごく良い空気で製作が進みました。自らのものを自ら作るという民具に近いものづくりの発想について、この製作段階においてもその良さを感じられたことはとても良かったです。 出来上がったのがこちらの器。(外面から決定します) 時間の兼ね合いもあり、中面は、お持ち帰りいただいて挽いていただくことに。内側は外側にある程度準じて決まあります。底を厚めに、縁にかけて薄くという点は、仕様書に基づき依頼しました。 底面は高台無しで、丸く凹みをつけ、持ちやすさ、指の引っかかりやすさを実演。図面に拘らずに取り組みながらも、イメージにぴったり近いものに着陸しました。図面の2次元から実物の3次元への修正と、職人さんとの製作時の情報と感覚の共有の両輪が回ると、うまくいきます。 この仕上がったサンプルを元に、小椋さんには製作を進めていただきます。 その間に、我々かぐこラボチームは、次回で漆塗りについて学びつつ、塗りの色を選ぶのです。 また次回のレポートをお楽しみに。 この日、小椋さんには一日かぐれにいて下さいました。 かぐこラボと連動して、オリジナルパン皿製作のイベントを開催しました。 こちらは個人のオーダーメイド。 1枚あたり30分〜1時間ほどかかりますが、これも滅多にない企画なので、 たまたまお店に立ち寄ったお客様もたくさんオーダーくださいました。 写真は店長阿部さんの木皿。素敵な仕上がりでした。 中地

【イベントレポート】みんなのどうぐ vol.0(かぐこラボ)第2回 ~器のデザイン~

【イベントレポート】みんなのどうぐ vol.0(かぐこラボ)第2回 ~器のデザイン~

第1回目は木について知り、触り、学ぶ会でした。 第2回目は、第1回目を踏まえて、実際に製品企画、器の形やデザイン等、仕様決定をしました。とはいっても、「挽物」という技術という制限がまずあります。挽物はろくろで木材を回転させ、刃をあてて木を挽きます。イメージしやすいのであえて書くと、お椀や丸皿を作る技術です。そのため、まず、形は丸い形であることが条件です。 そして今回のテーマが、「毎日使える拭き漆の器」。 いかに食卓への登場機会が多いかを考えます。汁椀でも丼椀でもなく、大人数の家族でも使えて、一人暮らしでも使える器。おかず皿としても、取り皿としても使える器。木材の乾燥の段取りも必要なので、高さと直径の、大まかなサイズもあらかじめ決定してあります。 確定条件として、木材は欅を使用。汁物を入れるお椀に適した材です。 今回の目標はオリジナルの器作りではなく、「毎日使える拭き漆の器」を作ること。そのため、デザインを書く、好きな形を書くということではなく、いかにこのテーマで、使いやすい器を作るか?オリジナル器ではなく、製品企画会議です。今の暮らしのプロである皆さんにお集りいただいているので、その点を活かしたものづくりにするのです。 実際の形に入る前に、皆さんの毎日使っているお気に入りの器をお持ちいただき、紹介いただきました。性別、年齢、家族構成もばらばらで、暮らすシーンによって、毎日使う器にも様々な形や在り方があることがわかり、とても興味深いプレゼンタイムでした。 その後、挽物の技術をおさらい。木の塊から切り出し、今回の器になるまでを、特別にご用意いただいたサンプルを使ってご紹介。 この工程や技術をまず知らなければ、木の挽物ならではのものづくりはできないと思うのです。単にアイディア商品、好きな形を作るということに留まってしまいます。 ここまでの流れをみんなで共有して、ブレイクタイム。 最初のプレゼンで出た食卓シーンから、 「おかず皿として、食卓みんなで共有するため、器の縁は外反りで」 「おかずはもちろんだけど、お鍋の取り皿にも良さそう。絞めのおうどんも。あ、夏にはそうめんも」 「取りやすく、他の洋食器ともマッチするよう、高台はなくそう」 「高台をなくす代わりに、しっかり持ちやすいように、裏面は指にかかりやすい凹みをつける」 「この器でお茶漬けを食べたい!」 など、いろいろな意見が出ました。 男性も女性も持ちやすい形、指にかかりやすい凹みをつけることも。 こんな意見がたくさん出てきたところで、実際に皆さんに器のデザイン(形)の線を描いていただきました。 集めた皆さんのイメージはとても近かったです。 皆さんにコメントをいただきながら最終形の仕様のポイントを整理し、一つの仕様書におさめました。 線を描くところはある程度好みも反映されそうなところで内心どきどきしていましたが、良い雰囲気でまとまりました。この最終仕様書を元に、次回はいよいよ木地師の小椋さんにお越しいただきます。 次回をお楽しみに! 中地

【イベントレポート】みんなのどうぐ vol.0(かぐこラボ) 第1回 〜素材〜

【イベントレポート】みんなのどうぐ vol.0(かぐこラボ) 第1回 〜素材〜

ずっとやりたかった、使い手と作るものづくりプロジェクト。かぐれさんと共同開催できることになりました。(追記;そのため、名称が「かぐこラボ」になっています。この後、Pint!のみんなのどうぐとして名前を改めます) 一般の使い手の皆さんと一緒に1つの製品企画を行なう、新しいものづくりの形です。 拭き漆の器を知り、その道を素材から辿りながら、職人さんにもお越し頂いて、数ヶ月掛けて皆で一つの器を作り上げることが今回の企画のメインテーマ。 毎日使いたい手の平サイズの器を皆で考え企画し、職人さんに作っていただきます。 全5回のうち、最初の回がついにスタートしました。 日時:2014年7月12日(土) 11:00〜12:30 場所:かぐれ表参道店 イベント紹介ページへ 第1回目のテーマは、まさに出発点の「素材」について。漆器なので、「木」についてです。雑貨や器の企画でここまで遡ってご紹介できる機会は滅多にないので、気合いが入ります。 参加者は7名。皆さん、柔らかな雰囲気の方ばかりで、初めてお会いするにも関わらずスタートから和やかな空気でした。今日は急用で欠席の方もいらっしゃいましたが、このメンバーで、残り4回、器を一緒に作ってゆきます。楽しみです。 講座でもワークショップでもないこのイベント。座学にならないように、「素材」を「知る」ではなく、「触って感じる」ことに重点を置きながら、紹介しました。 まずは、日本の木の歴史をさらりとご紹介。日本では古くから木は身近で豊富な資源であり、食料(木の実)、道具、建築など、様々な用途に使ってきました。木の中にも様々な種類があり、特性があるのです。この木のサンプルを並べて、木肌、木目、色、重さ、硬さの違いを触って感じていただきました。 この同じ大きさの木のブロックでも、一番軽い木と重い木では、重さは3倍近くの開きがあるのです。重さや硬さなど、木の特性を見極め、最適な形で木は活用されています。まさに適材適所です。 次には、「道具」としての木製品。民俗学的な分類方法の一つですが、技術別に5分類に分けて、サンプルとともにご覧頂きました。こちらも全て実物を触っていただけます。 Pint!とかぐれさんの商品ラインナップを足すと、全てが揃いました。一覧で、分類で見られる、もしくは案内される場はなかなかないと思います。木製品の道具の歴史をご紹介しながら、実物に触れ、その生まれ方や作り方に思いを巡らせました。 今回の企画で作る拭き漆の器は、「挽物(ひきもの)」と呼ばれる技術。この特長や、製作の制限、かかる時間など、ものづくりの制約を共有して、次の第2回目に続きます。 第2回目は「かたち」について。テーマの毎日使いたい手の平サイズの器を、皆で考えます。木だけではなく、普段使っている器を持寄り、他の素材の器も見ながら、器のかたちを考えます。 2週間後の第2回目が今から待ち遠しいです。 中地