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山形エクセレントデザイン2017 奨励企業に選ばれました

山形エクセレントデザイン2017 奨励企業に選ばれました

一昨年、山形で開催したみんなのどうぐで生まれた たがる包丁 販売2年目に入りましたが、発売当初から変わらずに人気の製品で、全国のたくさんのお客様の元に旅立ってゆきました。応募のおすすめをくださった方が何人かいらっしゃり、隔年で開催されている山形エクセレントデザイン2017に応募していました。先日結果が出て、残念ながら受賞はなりませんでしたが、「奨励企業」として選んでいただきました。結果は下のリンクをご覧ください。ページ下部の奨励企業に、”(有)島田刃物製作所+(株)プレイグラウンド”として掲載されています。 「山形エクセレントデザイン2017」受賞製品及び奨励企業が決定しました!(速報版) みんなのどうぐでの会場としてもお世話になったコロンさんがデザインされているものの受賞もあり、他にも魅力的なデザイン商品がいろいろ。地域としてのものづくり、デザイン的な活動としてはすごくまとまって先進的に感じます。 今回、主催の山形県工業技術センターさんに「みんなのどうぐ」の活動にご興味を持っていただけたことと、今後の山形での活動につながりそうな奨励企業として選出いただいたこと、とても嬉しく思います。 山形のものづくり、エリアはとても魅力的なので、またものづくりや企画ができたらと思っています。 ▼ PINT webshop http://pint.mn/ ▼ プロフィール Pintについて ▼ PINT BLOG 人気カテゴリー PINTのものづくり 募集中イベント・イベント告知 再入荷・発売開始アイテム一覧 欠品中アイテム 入荷時期と予約受付のご案内 素材の取扱・お手入れ一覧 みんなの使い方

【イベントレポート】みんなのどうぐ2−3 〜完成披露食事会〜

【イベントレポート】みんなのどうぐ2−3 〜完成披露食事会〜

「みんなのどうぐ2 毎日使える小さな包丁」の最終回、第3回目を無事に終えました。 過去のレポートはこちら。1回目:素材と技術を知る、2回目:かたちを考える 簡単におさらいします。今回のテーマは、2本目の包丁として使っていただくこと想定した、「毎日使える小さな包丁」。前回の2回目で、具体的に使うシーンや調理を考えてゆくと、「芋煮」というキーワードが浮かび上がりました。模型を使って具体的にかたちをみんなで検討し、アウトドアシーンへ持ち運び、使いやすいかたちを考えました。完成した模型を、製作を担当下さる職人の島田刃物製作所にお渡しし、この1ヶ月間、製作をお願いしていました。いよいよ製品が完成し、今日は待ちに待った完成お披露目会です。 会場は、山形市の隣、天童市にあるCOLON CORPO。COLON CORPOの紹介だけに1つ記事が書けるほどの素敵なコンセプトと空間を持った場所ですが、また別の機会に譲ります。東北芸工大のご縁で、場所をお借りすることができました。 良い写真がたくさんあるので、写真中心にご紹介を。まず、ずらりと並んだ包丁たち。メンバーの皆さんの分と、Pint!在庫分です。 一点一点、作られています。先と根本の刃の微妙な角度、刃の打ち跡が微妙に異なります。今回は特別に木の柄の部分も島田さんご自身が製作されているので、木の個体差もあり柄の部分も一点一点異なります。 このお披露目会に島田さんも招待しておりましたが、年末の製作時期で忙しく残念ながら叶わず。前日の納品時に、島田さんの工房に行った際に預かったビデオレターでメッセージをお届けしました。 「模型を受け取ったときは、正直見たことのない形で驚きと戸惑いがあったけれど、作っていて、あと実際に使ってみて、使いやすい良いものになったな。良かった!」 製品受取の際に伺い、新しいものづくりの方法のチャレンジだったけれど、この方法は本来の鍛冶屋の仕事そのものだし、やりがいがあり楽しい仕事だったと仰ってくださいました。 島田さんからのメッセージ報告を終え、メンバーの皆様への納品会に。目の前にずらりと並ぶ中から、マイ包丁をセレクトする時間!いつもながらとても盛り上がります。 見た目、手に持った感触。過去に開催した木皿もそうでしたが、やはり、手に馴染むかが重要になってくるようです。持って触って動かしながら、自分の手に合ったものを選ばれていました。 ここで、製品を簡単に紹介します。詳しくは、記事最後のリンクより、別途商品ページをご覧下さい。 ・大きさはいわゆるペティナイフと呼ばれるサイズ。小さめの包丁です。 ・刃の素材は、ステンレス・鋼の両刃。柄の素材は、えんじゅの木を使っています。鋲の素材は真鍮です。どのパーツも、使い込むうちに味が出てきそうです。 ・刃の打ち跡が、職人の手仕事の面影を残します。これにより、刃の表面に凹凸ができるため、例えばキュウリを切るときなど、くっつくのを多少防げます。 ・刃の根本も、皮むきの際、指がかけられるようになっています。 ・一番の特長は、刃先の形。丸くなっています。芋煮やアウトドアのシーンで、みんなで集まって使っていても恐くない包丁。先が尖っていないので、安心感があります。 マイ包丁が無事に決まり、芋煮の調理開始です。私は関東育ちなので、室内とはいえ芋煮は初めての体験でした。 開始してすぐに出た感想が、「集まって作業しても恐くないね」。 10名がキッチンとテーブルを共有したため、一人当たりのスペースは狭いですが、わいわい話しながら作業が進みました。先が尖った包丁だったらこうはいかないはず。先が丸い特長を早速実感。 里芋の皮むき。 刃の背で皮を刮げ落とします。微妙に皮の触感も残るのですが、これが効いてきます。里芋のような小さなものにもぴったりと動かせる、小回りの利くサイズ。 ごぼうも同じく。小さいので、シンクの中でも作業性が高いですね。 ごぼうのささがき。小さく、丸く、かわいい見た目なのですが、刃を使ってみて驚きの切れ味!!かわいく見えて、鋭く切れます。 ねぎも、まな板を使わずに手で持って切り落とします。本場山形の芋煮の現場を見ました。 かなりの量でしたが、みんなでわいわい盛り上がりながら作業が進み、野菜の準備が完了。 煮込み開始です。 その間、りんごの皮むきも。果物にもたくさん使いたいですね。...

【イベントレポート】みんなのどうぐ2−2 〜山形打刃物・かたちを考える〜

【イベントレポート】みんなのどうぐ2−2 〜山形打刃物・かたちを考える〜

「みんなのどうぐ2 毎日使える小さな包丁」の第2回目です。前回は、工房に訪問して、打刃物のものづくりを体験しました。続く今回は、みんなでかたちを考える回です。 会場は、山形市の隣、寒河江市にあるGEA 蔵を改装した、素晴らしい会場を借りることができました。店舗併設のカフェスペースの一角で開催しました。 今回は、木の器と違い、初めての刃物です。サイズとしては、いわゆるペティナイフと呼ばれるほどの、小さな包丁を製作します。2本目の、毎日使える包丁をテーマにしています。 こちらはメンバー一人一人の、今回の模型製作セット。木の器の場合は、横から見た形の絵を描いて、みんなのイメージを一つに絞ってゆきますが、刃物の場合は、「柄」と「刃」の2段階に分けて検討します。柄は立体になるので、スチレンボードを用いて模型を作ることに。刃は厚紙方眼紙で作ります。 今回製作を依頼している島田刃物店さんからお借りした、サンプル。一見同じように見える包丁でも、製作をするにあたり、刃の形、柄の形を細かく見ると、様々な検討ポイントがあります。このサンプルと、皆さんにお持ちいただいた、毎日使っている包丁をベースに、形を考えてゆきます。 まずは皆さんにアンケートを記入いただきます。日々の食事と調理のこと、包丁を使う時、選ぶ時のポイント、今回イメージしている包丁など。あまりに日常すぎて、意識しない暮らしのシーンだと思いますが、振り返って思い浮かべながら書いていただきました。 アンケートをベースに、皆さんから発表いただき、共有します。今回の参加者の皆さんは、一人暮らしの学生から、ご家族でお住まいの方まで、いつもながら多彩なバリエーション。 普段お使いの包丁もお持ちいただきました。1本だけという方から、複数本を使い分ける方など、こちらも様々です。 普段調理する料理や素材、ライフスタイルにより、包丁を重視するポイントも異なります。色々な方の視点を共有して、包丁の、実は奥深い世界にゆっくり入り込んでゆきました。この時間は、みんなのどうぐで一番楽しみな時間の一つです。 共有した上で、みんなでディスカッションを行ないました。製作するイメージを共有し、ポイントをまとめます。 器の場合だと、「何を盛りつけるか」「地域の食材、特色ある家の食事は何だろう」という点が中心になりますが、包丁は調理道具。器よりも、機能や仕様といった点に重点が置かれたのが印象的でした。 基本的には、皆さんやはり三徳包丁(文化包丁)がベースになるようです。これは今回の企画メンバー以外に皆さんもあてはまると考えられます。今回のテーマ、「毎日使える小さな包丁」は、2本目の包丁としてお使いいただくことをイメージしています。 そうすると、1本目の三徳包丁では足りない部分をカバーする役割が見えてきます。三徳包丁だと、普段何を切るときに、使いにくいか。包丁の刃と柄のサイズがこれくらいだったら持ちやすい、刃の付け根の形がこうなっている指がかかって良いなど、使うその瞬間瞬間の濃い意見が出てきました。 中でも、里芋やじゃが芋など、小さくて球体の野菜を皮むきする際に、三徳包丁でなく小さな包丁が良いよね、というポイントが浮かび上がりました。そこから議論を深め、たどり着いたのが、「芋煮」というキーワード。東北以外の方には馴染みが少ないかもしれませんが、山形をはじめとして東北の季節行事で、秋などに河川敷で集まり、里芋などを使った鍋料理をみんなで囲むという楽しそうな行事です。 「芋」という具体的な食材から、メンバー全員が知り尽くす「山形」という地域性も加わり、イメージをぐっと濃く共有できました。ちなみに代表的な食材は、里芋、ねぎ、ごぼう、肉、こんにゃく。食材が出てくると、より具体的になってきます。 もちろん、鍋料理、煮物を想定しているので、芋煮に限らず普段もお使いいただけますね。アウトドアという点では、キャンプやバーベキューシーンでも活躍できるのではないでしょうか。 コンセプトと目指すシーンが共有できたところで、実際に皆さんに刃の形を絵に描いていただきました。東北芸工大のメンバーが多いこともあり、皆さん非常に手慣れた様子。まさに専門チームという感じで、非常に頼もしいです。 真剣な表情で、イメージを形に描いていただきました。 製作集中タイムを終え、みんなの図案と模型をテーブルに集めます。かたちが目に見えると、一段と盛り上がります! この具体的な形のイメージを元に、ここから、更に深く話し合いを進めてゆきます。 実際に持ったときのバランス、刃の形、柄の持ちやすさ。何を切るか、使う場面を思い浮かべながら、一つの形を探り出します。 今回、模型作りと仕上げにおいて、ご参加いただいた東北芸工大の皆様には大変お世話になりました。今回のメンバーでなければできないほどの模型のクオリティになりました。改めてこの場を借りて、感謝申し上げます。 まだ模型段階ですが、3つあるうちの一番右のものが最終仕様。分かりにくいかと思いますが、持ち心地も、非常に良いです。今までに見られない包丁になったと思います。 こちらは、皆さんが普段お使いの包丁コレクション。サイズも形も様々なのが面白いです。ライフスタイル、家族形態が多様化し、ものも溢れている今、均一化ではなく個別化されていることを感じます。そうした中で、「みんなのどうぐ」では、様々な参加者の皆さんでチームを組み、テーマを絞りながら、みんなが使えるベーシックなものを作り出すことを目標にしています。 イベント終了後、この模型を、早速島田刃物製作所の島田さんの元に届け、製作依頼をしました。完成披露は、最終回、12月19日の予定です。 島田さんは、「自分たちが考えるのとは違って、新しいしとっても面白い。山形らしいし良いね。」と、わくわくしていらっしゃる笑顔と、嬉しいお言葉をいただきました。 完成品は、今後継続して販売してゆきます。完成後、Pint! webshopでも発売予定です。初回製作分は数量も少ないので、気になる方は予めこちらより、タイトルを「みんなのどうぐ2 小さな包丁完成連絡希望」とご記入くださいませ。商品アップ後、すぐにご案内致します。予約確定ではございませんので、お気軽にご連絡くださいませ。

【イベントレポート】みんなのどうぐ2−1回目 〜山形打刃物・素材と技術を知る〜

みんなのどうぐ初めての、東京以外での開催でした。 今回は山形県山形市で、テーマは打刃物。 (企画概要はこちら) 漆器や木の器とは少し流れが違い、3回構成。 1回目に素材と技術をみっちり学び、2回目で企画会議を行い、3回目は完成お披露目会。 先週末に終えた1回目のレポートです。 今回の会場は、製作をお願いする職人の島田さんの工場兼店舗、「島田刃物製作所」 山形駅から車で10分ほど移動したところにあります。 まずは、工場の隣の店舗スペースで、職人の島田さんから打刃物のお話です。 資料と実物サンプルを使いながら、山形打刃物の歴史、打刃物や刃物の知識を教えていただきました。 料理をする方は毎日使う包丁でも、なかなか深く知る機会はありません。 刃物の世界は、非常に深く面白い世界でした。 鋼・鉄・ステンレスのこと、それぞれの中でも、素材の純度や炭素含有量により、細かく分類されること。 また、見た目は同じ包丁でも、一点一点職人が打って鍛える打刃物と、量産型の刃物は大きく異なり、別物といえます。 生産量とスピードはもちろんですが、その製法上の違いから、刃の強さまでもが違ってきます。 もちろん、刃が強いと、手入れをしながら使えば、長く使い続けることにつながります。 量産品が悪いということはもちろんありませんが、形が同じでも、違うものである。 これは、様々な職人さんとお話をして聞けば聞くほど、どのものづくりにも共通して言えることのようです。 この写真は、打刃物の製法により、「包丁のできるまで」 これだけでも、いかに打たれ鍛えられながら包丁が完成するかがイメージできます。 次は店舗の裏の工場へ移動し、実際の作業を見せていただきます。 手ぬぐいを頭にぎゅっと締めて炉の前に立つと、いつもの優しい島田さんの表情が一変します。 炉で熱し、地金に鋼を付ける鍛接、包丁の先の形をつくり、鍛錬します。(いくつかの製品と工程に分けて、見せてくださいました) 鋼を熱し、ハンマーで叩くことは、素材の不純物を外部に放出し、さらに素地を細かく整えていくことに繋がります。 これにより、刃物が強くなるのです。 金属を叩いているのは形を整えているだけではなく、その名の通り、「鍛える」目的を果たしています。 ここからは次の工程へ。 だんだんと、おなじみの包丁の形に近づいてきました。 実際の製品作りは、様々な工程を並行して進めながらの作業になるため、全行程を一度に見ることは出来ませんが、大まかな流れをじっくり見させていただきました。 こんなに間近で鍛冶仕事を見られる機会は貴重で、主催の企画メンバーも大興奮でした。...

【イベント告知/募集】みんなのどうぐ2 「毎日使える小さな包丁」参加者募集

次回の「みんなのどうぐ」の募集です。 東京を出て、初めて山形県で開催致します。 これまでとは異なり、木の器ではなく、打刃物です。 「みんなのどうぐ」は、そのものづくりを学び知りながら、使い手のみなさんが製品企画をするものづくりの企画です。 (過去のイベントの様子は http://blog.pint.mn/?cat=55 ) 日本の伝統的な素材と技術をひもとき、今の暮らしをひもとく。 そうすることで、伝統産業で、今の暮らしに本当に合ったものを生み出すことができると考えています。 製作は、素材と技術を知る職人。 製品企画は、今の暮らしを知る使い手(暮らし手)。 企画、運営はPint!(ピント)と東北芸術工科大学生。 このチームで、一つの製品を考え、生み出します。 ここで作られた製品は、一度作って終わりではなく、その後Pint!を通じて継続的に販売されます。 Pint!WEBショップやイベント販売の他、百貨店や雑貨店への卸販売も行います。 この製作チームの一員になりませんか? = = = ◉ みんなのどうぐ vol.2|毎日使える小さな包丁 ●スケジュールと会場(全3回) 1回目 10.10 13:00 – 15:00 素材を知る (会場:島田刃物製作所) 職人の島田さんから、打刃物の世界と、研ぎを教えていただきます。 2回目 11.14 14:00...