Blog

【イベントレポート】みんなのどうぐ2−3 〜完成披露食事会〜

【イベントレポート】みんなのどうぐ2−3 〜完成披露食事会〜

「みんなのどうぐ2 毎日使える小さな包丁」の最終回、第3回目を無事に終えました。 過去のレポートはこちら。1回目:素材と技術を知る、2回目:かたちを考える 簡単におさらいします。今回のテーマは、2本目の包丁として使っていただくこと想定した、「毎日使える小さな包丁」。前回の2回目で、具体的に使うシーンや調理を考えてゆくと、「芋煮」というキーワードが浮かび上がりました。模型を使って具体的にかたちをみんなで検討し、アウトドアシーンへ持ち運び、使いやすいかたちを考えました。完成した模型を、製作を担当下さる職人の島田刃物製作所にお渡しし、この1ヶ月間、製作をお願いしていました。いよいよ製品が完成し、今日は待ちに待った完成お披露目会です。 会場は、山形市の隣、天童市にあるCOLON CORPO。COLON CORPOの紹介だけに1つ記事が書けるほどの素敵なコンセプトと空間を持った場所ですが、また別の機会に譲ります。東北芸工大のご縁で、場所をお借りすることができました。 良い写真がたくさんあるので、写真中心にご紹介を。まず、ずらりと並んだ包丁たち。メンバーの皆さんの分と、Pint!在庫分です。 一点一点、作られています。先と根本の刃の微妙な角度、刃の打ち跡が微妙に異なります。今回は特別に木の柄の部分も島田さんご自身が製作されているので、木の個体差もあり柄の部分も一点一点異なります。 このお披露目会に島田さんも招待しておりましたが、年末の製作時期で忙しく残念ながら叶わず。前日の納品時に、島田さんの工房に行った際に預かったビデオレターでメッセージをお届けしました。 「模型を受け取ったときは、正直見たことのない形で驚きと戸惑いがあったけれど、作っていて、あと実際に使ってみて、使いやすい良いものになったな。良かった!」 製品受取の際に伺い、新しいものづくりの方法のチャレンジだったけれど、この方法は本来の鍛冶屋の仕事そのものだし、やりがいがあり楽しい仕事だったと仰ってくださいました。 島田さんからのメッセージ報告を終え、メンバーの皆様への納品会に。目の前にずらりと並ぶ中から、マイ包丁をセレクトする時間!いつもながらとても盛り上がります。 見た目、手に持った感触。過去に開催した木皿もそうでしたが、やはり、手に馴染むかが重要になってくるようです。持って触って動かしながら、自分の手に合ったものを選ばれていました。 ここで、製品を簡単に紹介します。詳しくは、記事最後のリンクより、別途商品ページをご覧下さい。 ・大きさはいわゆるペティナイフと呼ばれるサイズ。小さめの包丁です。 ・刃の素材は、ステンレス・鋼の両刃。柄の素材は、えんじゅの木を使っています。鋲の素材は真鍮です。どのパーツも、使い込むうちに味が出てきそうです。 ・刃の打ち跡が、職人の手仕事の面影を残します。これにより、刃の表面に凹凸ができるため、例えばキュウリを切るときなど、くっつくのを多少防げます。 ・刃の根本も、皮むきの際、指がかけられるようになっています。 ・一番の特長は、刃先の形。丸くなっています。芋煮やアウトドアのシーンで、みんなで集まって使っていても恐くない包丁。先が尖っていないので、安心感があります。 マイ包丁が無事に決まり、芋煮の調理開始です。私は関東育ちなので、室内とはいえ芋煮は初めての体験でした。 開始してすぐに出た感想が、「集まって作業しても恐くないね」。 10名がキッチンとテーブルを共有したため、一人当たりのスペースは狭いですが、わいわい話しながら作業が進みました。先が尖った包丁だったらこうはいかないはず。先が丸い特長を早速実感。 里芋の皮むき。 刃の背で皮を刮げ落とします。微妙に皮の触感も残るのですが、これが効いてきます。里芋のような小さなものにもぴったりと動かせる、小回りの利くサイズ。 ごぼうも同じく。小さいので、シンクの中でも作業性が高いですね。 ごぼうのささがき。小さく、丸く、かわいい見た目なのですが、刃を使ってみて驚きの切れ味!!かわいく見えて、鋭く切れます。 ねぎも、まな板を使わずに手で持って切り落とします。本場山形の芋煮の現場を見ました。 かなりの量でしたが、みんなでわいわい盛り上がりながら作業が進み、野菜の準備が完了。 煮込み開始です。 その間、りんごの皮むきも。果物にもたくさん使いたいですね。...

【イベントレポート】関東ブロック伝統的工芸品展 浅草ヒューリックホール

【イベントレポート】関東ブロック伝統的工芸品展 浅草ヒューリックホール

レポートが遅くなってしまいましたが、関東ブロック伝統的工芸品展を無事に終えました。ご来場いただきました多くのお客様、ありがとうございました。関東甲信越の1都10県の伝統工芸産業の組合が集まって、実演と販売を行なう展示会。一般のお客様を中心に、ものづくりに携わる方、伝統工芸に携わる方など、たくさんの方にご来場いただきました。 Pint!は「みんなのどうぐ」の活動を紹介させていただきました。かぐれと共催の0回目の「毎日使える拭き漆の器」と、1回目の「朝食の時間を愉しむプレート」のサンプルをお持ちして、みんなのどうぐの活動と、木の器ができるまでをご紹介。 今後の回の参加を希望してくださる方もいらっしゃり、充実した展示会となりました。 展示会のテーマは「今の暮らしに伝統工芸を取り入れる」。このようなテーブルコーディネートも紹介されていました。多くの出展者の方々ともゆっくりお話しすることができました。丁寧に作り込まれたものづくりなので、価格も安くはありません。いかにその良さや面白さを伝えられるかは、知って使っていただくことしかないと思います。「みんなのどうぐ」では、そこを丁寧に、粘り強く続けてゆきたいと思います。 今、来年の企画を準備中です。準備ができ次第ご案内致します。

【イベントレポート】みんなのどうぐ1−4 〜完成披露食事会〜

【イベントレポート】みんなのどうぐ1−4 〜完成披露食事会〜

みんなのどうぐ1「朝食の時間を愉しむ木のプレート」ついに完成しました! (前回までのレポート 1回目:素材を知る 2回目:かたちを考える 3回目:かたちを作る) 今日はその完成お披露目会。完成した器を全てお持ちしました。合計55枚のプレート。無垢材のため木目は一点一点異なりますので、全て並べて、皆さんをお迎えします。 こうして一気に並べたり、選べたりする機会はなかなかありません。これらの中から好きなものを選んでいただき、その器で、みんなで少し遅めの朝食をいただくのです。 早速、選んでいただきました。木目の柄、色の濃さ、持った感触(無垢の木のため、多少の重さの違いがあります)など。持って、裏面もじっくり見て、楽しそうに選んでいただきました。あっという間に時間が過ぎます。 複数枚購入される方が多く、組み合わせを考える楽しみも。色の濃さを合わせたり、テーマを決めてみたり。プレゼントにとお選びいただく方もいらっしゃいました。 選んでいただいたプレートから、この後の朝食で使うプレートを1枚ずつ選んでいただき、朝食の準備。今回のみんなのどうぐの参加者の、食卓デザイナー(Happy Dining Composer)石橋直樹さんが、朝食を作ってくださいました。自宅でも真似できる料理として、レシピも説明いただきながら、運営チーム合わせて14人分の朝食を手際良く盛り付け。 一緒にいただくコーヒーは、こちらも参加者の八蔵さんです。前の回のときに、石橋さんと八蔵さんが朝食とコーヒーをご提案下さり、スペシャルな朝食タッグが実現しました。 14名分盛り付け完了。こうして並ぶと、なかなかの迫力。ボリューム満点です。 ▽朝食メニュー ・バケット ・こだわりソーセージのソテー ・スクランブルエッグ ・かぼちゃときのこのマリネ〜ゴルゴンゾーラソース〜 ・グリーンオリーブのサラダパスタ ・キウイのフレンチドレッシングサラダ ▽コーヒーメニュー ・ブレンドコーヒー or ホットカフェオレ みんな揃って、朝食をいただきます! 会場のLamomoのサンルームは、朝食会場には最高のスペースでした。木のプレート、料理、コーヒーのこと、美味しいご飯と食卓を囲みながら、和やかな朝食の時間を愉しみました。 最後は、みんな揃ってマイプレートと一緒に集合写真を。 (運営チームも混ざっていますが、)このメンバーで、今回の「朝食の時間を愉しむ木のプレート」を企画しました。 毎回、Lamomoのスタジオの素敵な空間で、一つのテーブルを囲んで濃い話し合いができました。家族構成も、朝食シーンも違う皆さんの意見が、うまく混じり合い、調和して一つのプレートになりました。 7月から11月にかけて4ヶ月、4回にわたるイベントでした。メンバーの皆様、お疲れさまでした! 商品ページにも記載しますが、商品企画メンバーと、運営チームの紹介です。 企画メンバー:飯沼、井崎、石橋、杉本、芹澤、千葉、野上、梁川(ご夫妻)、吉崎 製作:カネキン小椋製盆所 会場:studio...

【イベントレポート】みんなのどうぐ2−2 〜山形打刃物・かたちを考える〜

【イベントレポート】みんなのどうぐ2−2 〜山形打刃物・かたちを考える〜

「みんなのどうぐ2 毎日使える小さな包丁」の第2回目です。前回は、工房に訪問して、打刃物のものづくりを体験しました。続く今回は、みんなでかたちを考える回です。 会場は、山形市の隣、寒河江市にあるGEA 蔵を改装した、素晴らしい会場を借りることができました。店舗併設のカフェスペースの一角で開催しました。 今回は、木の器と違い、初めての刃物です。サイズとしては、いわゆるペティナイフと呼ばれるほどの、小さな包丁を製作します。2本目の、毎日使える包丁をテーマにしています。 こちらはメンバー一人一人の、今回の模型製作セット。木の器の場合は、横から見た形の絵を描いて、みんなのイメージを一つに絞ってゆきますが、刃物の場合は、「柄」と「刃」の2段階に分けて検討します。柄は立体になるので、スチレンボードを用いて模型を作ることに。刃は厚紙方眼紙で作ります。 今回製作を依頼している島田刃物店さんからお借りした、サンプル。一見同じように見える包丁でも、製作をするにあたり、刃の形、柄の形を細かく見ると、様々な検討ポイントがあります。このサンプルと、皆さんにお持ちいただいた、毎日使っている包丁をベースに、形を考えてゆきます。 まずは皆さんにアンケートを記入いただきます。日々の食事と調理のこと、包丁を使う時、選ぶ時のポイント、今回イメージしている包丁など。あまりに日常すぎて、意識しない暮らしのシーンだと思いますが、振り返って思い浮かべながら書いていただきました。 アンケートをベースに、皆さんから発表いただき、共有します。今回の参加者の皆さんは、一人暮らしの学生から、ご家族でお住まいの方まで、いつもながら多彩なバリエーション。 普段お使いの包丁もお持ちいただきました。1本だけという方から、複数本を使い分ける方など、こちらも様々です。 普段調理する料理や素材、ライフスタイルにより、包丁を重視するポイントも異なります。色々な方の視点を共有して、包丁の、実は奥深い世界にゆっくり入り込んでゆきました。この時間は、みんなのどうぐで一番楽しみな時間の一つです。 共有した上で、みんなでディスカッションを行ないました。製作するイメージを共有し、ポイントをまとめます。 器の場合だと、「何を盛りつけるか」「地域の食材、特色ある家の食事は何だろう」という点が中心になりますが、包丁は調理道具。器よりも、機能や仕様といった点に重点が置かれたのが印象的でした。 基本的には、皆さんやはり三徳包丁(文化包丁)がベースになるようです。これは今回の企画メンバー以外に皆さんもあてはまると考えられます。今回のテーマ、「毎日使える小さな包丁」は、2本目の包丁としてお使いいただくことをイメージしています。 そうすると、1本目の三徳包丁では足りない部分をカバーする役割が見えてきます。三徳包丁だと、普段何を切るときに、使いにくいか。包丁の刃と柄のサイズがこれくらいだったら持ちやすい、刃の付け根の形がこうなっている指がかかって良いなど、使うその瞬間瞬間の濃い意見が出てきました。 中でも、里芋やじゃが芋など、小さくて球体の野菜を皮むきする際に、三徳包丁でなく小さな包丁が良いよね、というポイントが浮かび上がりました。そこから議論を深め、たどり着いたのが、「芋煮」というキーワード。東北以外の方には馴染みが少ないかもしれませんが、山形をはじめとして東北の季節行事で、秋などに河川敷で集まり、里芋などを使った鍋料理をみんなで囲むという楽しそうな行事です。 「芋」という具体的な食材から、メンバー全員が知り尽くす「山形」という地域性も加わり、イメージをぐっと濃く共有できました。ちなみに代表的な食材は、里芋、ねぎ、ごぼう、肉、こんにゃく。食材が出てくると、より具体的になってきます。 もちろん、鍋料理、煮物を想定しているので、芋煮に限らず普段もお使いいただけますね。アウトドアという点では、キャンプやバーベキューシーンでも活躍できるのではないでしょうか。 コンセプトと目指すシーンが共有できたところで、実際に皆さんに刃の形を絵に描いていただきました。東北芸工大のメンバーが多いこともあり、皆さん非常に手慣れた様子。まさに専門チームという感じで、非常に頼もしいです。 真剣な表情で、イメージを形に描いていただきました。 製作集中タイムを終え、みんなの図案と模型をテーブルに集めます。かたちが目に見えると、一段と盛り上がります! この具体的な形のイメージを元に、ここから、更に深く話し合いを進めてゆきます。 実際に持ったときのバランス、刃の形、柄の持ちやすさ。何を切るか、使う場面を思い浮かべながら、一つの形を探り出します。 今回、模型作りと仕上げにおいて、ご参加いただいた東北芸工大の皆様には大変お世話になりました。今回のメンバーでなければできないほどの模型のクオリティになりました。改めてこの場を借りて、感謝申し上げます。 まだ模型段階ですが、3つあるうちの一番右のものが最終仕様。分かりにくいかと思いますが、持ち心地も、非常に良いです。今までに見られない包丁になったと思います。 こちらは、皆さんが普段お使いの包丁コレクション。サイズも形も様々なのが面白いです。ライフスタイル、家族形態が多様化し、ものも溢れている今、均一化ではなく個別化されていることを感じます。そうした中で、「みんなのどうぐ」では、様々な参加者の皆さんでチームを組み、テーマを絞りながら、みんなが使えるベーシックなものを作り出すことを目標にしています。 イベント終了後、この模型を、早速島田刃物製作所の島田さんの元に届け、製作依頼をしました。完成披露は、最終回、12月19日の予定です。 島田さんは、「自分たちが考えるのとは違って、新しいしとっても面白い。山形らしいし良いね。」と、わくわくしていらっしゃる笑顔と、嬉しいお言葉をいただきました。 完成品は、今後継続して販売してゆきます。完成後、Pint! webshopでも発売予定です。初回製作分は数量も少ないので、気になる方は予めこちらより、タイトルを「みんなのどうぐ2 小さな包丁完成連絡希望」とご記入くださいませ。商品アップ後、すぐにご案内致します。予約確定ではございませんので、お気軽にご連絡くださいませ。

11.23 (mon) – 11.25 (wed)  関東ブロック伝統的工芸品展 浅草ヒューリックホール

11.23 (mon) – 11.25 (wed)  関東ブロック伝統的工芸品展 浅草ヒューリックホール

関東甲信越静岡地方の伝統工芸を紹介する展示会、関東ブロック伝統的工芸品展 。Pint!は、「みんなのどうぐ」活動を紹介するため、出展致します。場所は浅草橋駅前の浅草ヒューリックホールです(マップは、上の展示会リンクへ)。 「今の生活シーンに伝統工芸を取り入れる」というコンセプトで、急遽「みんなのどうぐ」の展示スペースを確保くださいました。そのため、展示会WEBページ内に記載はされていませんが、「みんなのどうぐ vol.0(かぐれ共同企画)」の、木製品の展示サンプル、完成品、パネルで紹介させていただきます。 様々な伝統工芸の職人が集まり、実演や販売も行なわれる展示会です。お時間ありましたら、是非お立ち寄り下さいませ。 中地

【イベントレポート】みんなのどうぐ3−2 〜かたちを考える〜

【イベントレポート】みんなのどうぐ3−2 〜かたちを考える〜

「みんなのどうぐ3 松本暮らしの木の器」の第2回目です。今回は、かたちを考える回です。 まずは、皆さんが日常一番使っている器をお持ちいただきました。食卓のシーンのアンケートを記載いただき、それをベースにしながら発表していただきます。一人暮らしの方から、お子さんがいらっしゃる家庭、家族構成もばらばらの皆さん。漆器、陶器、磁器、木の器、大きさはお椀から鉢と言えるようなものまで様々でした。「大きな器に少なく盛りつける」「東京から松本への引越し、家族が増えていったりと、生活環境とともに食生活・器が変わっていった」など、興味深い意見もたくさん出ながら、食卓イメージの意見交換。 皆さんが毎日使う器で重視することとして出た意見は、 ・持ちやすい ・いろいろな料理が盛りつけられる ・見た目が好き(食器棚の数ある器から、食卓に出して使いたくなる) ・収納しやすい(大きすぎる器は、食器棚の下の方で眠ることになる) など。この話し合いの時間は、いつもながら貴重で楽しい時間。 木皿に関しては、天然オイル仕上げのものは使ったことがないという方がほとんど。有り難いことに、Pint!の木皿を使っていただいているお客様はいらっしゃいましたが、平皿のプレートのため、ほとんどがパンや乾きものを盛りつけていらっしゃるとのこと。漆器や、ウレタン塗装のものは多く流通していますし、そちらの方が馴染みがあるのかもしれません。 今回の木の器では、「サラダ」「煮物」に挑戦したい!という声があがりました。煮物はやや色が移りそうですが、職人の小椋さんもお使いになられているようでしたし、大丈夫でしょう。我が家ではパスタにチャーハンなど、オリーブオイル仕上げの栃の木皿を様々な料理に使っていますが、木肌は使ううちに色濃く艶が出てきて、しみなどは気にならないくらいまで育っています。 皆さんが持ってきてくださった器の、高台部分にも注目。手のかかりやすさ、テーブルに置いたときの印象、高くしすぎると器自体の容量が減ります。 触って、持ってみて、実際の使うシーンを考えて話し合った結果、「高台は持ちやすさ、指の掛かりやすさとして必要だけれど、和の印象も強くなるので、いわゆる高台自体はつけない。本体部分から高台部分をなだらかにつなげて、持ちやすさを確保する」ということに。 今回製作する直径22.5cmの紙でイメージを共有しながら、盛りつけたいものをイメージ。前述のサラダ、煮物の他、お肉のおかず、フルーツ、お漬け物など。深さがあるので、嵩があるものでも対応できる万能な形。毎日食卓に登場しそうです。 他のポイントとしては、「見た目が重くならないよう、形を絞る」「迫力がありすぎるのは嫌」など、実際の食卓のイメージを浮かべながら、器のイメージを固めてゆきました。 みんなの器のイメージが固まってきたところで、実際に形を描きました。使い方の方向性は定まっているのですが、形は大きく分けて2案あり、両方比べて検討することになりました。 次回は2月に「形をつくる」回。職人の小椋さんの工房に伺って、サンプル製作&修正を行ないます。上の2案を製作いただいてから、いずれかに決める流れになりそうです。時間内におさまるかが今から少し心配ではありますが、しっかり進行してゆきたいと思います。 次回が3ヶ月後なのは、今回のみんなのどうぐ3に関しては、木材の調達から行なっており、木材の乾燥に必要な期間です。(通常は、予め木材サイズを決定し乾燥を進めているため、もっと短くなります)。今、小椋さんが木材の乾燥を進めてくださっています。次回はいよいよ形が決まりますので、ご期待くださいませ! 中地

11.1 (sun) - 11.15 (sun)  素材と暮らす道具展 GEA

山形の寒河江のセレクトショップ、GEA 。11/1から11/15まで2週間、素材と暮らす道具展として、Pint!のキッチン・ダイニング製品を中心にご覧いただけます。11/14には ”みんなのどうぐ vol.2 「毎日使える小さな包丁」”を、GEAのカフェスペースで開催します。 アパレルはもちろんですが、雑貨のセレクトも、空間も素晴らしいお店。何度か訪れていますが、行く度に、素敵なものとの出会いがある場所です。 中地

【イベントレポート】みんなのどうぐ3−1 〜素材を知る〜

みんなのどうぐが次々始まっています。 松本の栞日で、「松本暮らしの木の器」を作ります。 概要はこちらをご覧下さい。 今回は第1回目で、木の素材と、加工技術を知る回です。 職人から聞いた素材や技術の話、民俗学のジャンルにかかるような話をお伝えしながら、写真と動画を交えてご紹介。 そして、とにかくサンプルをたくさん触っていただきました。 刳物、曲げ物、挽物、指物、結物の5ジャンルに分けてご紹介。 今回製作するものは挽物ですが、他のものづくりの背景も面白い。 もっともっと、サンプルの用意を充実させてゆきたいです。 写真が充実している、前シリーズ「朝食の時間を愉しむ木のプレート」の、 【イベントレポート】みんなのどうぐvol.1-1回目 〜素材を知る〜 も是非ご覧下さい。 今回はお子様連れの方も多く、いつもとはまた違う賑やかさがある回となりました。 今回、日程の都合で欠席の大学生の方もいて、年齢、家族構成様々な方がいらっしゃいます。 どんな器ができるのでしょうか。 次回は11月8日。 楽しみです。 中地

朝食の時間を愉しむ木のプレート 先行予約販売開始(先行割引)

現在進行中の「みんなのどうぐ1」で仕様が決定した、こちらの製品。 朝食の時間を愉しむ木のプレート(みんなのどうぐ1) 栃の木 8寸(24cm) 先行予約販売を開始しました。 今、職人の小椋さんに製作していただいています。 完成予定は11月中旬で、企画メンバーの皆さんとのお披露目会の後、販売開始日程は11月末を予定しています。 先行予約販売特典として、11月15日まででしたら2割引でご購入いただけます。 木目も、ご予約のお客様から優先的に写真でお選びいただけるように用意致しますので、是非予約購入をご検討下さいませ。 中地

【イベントレポート】みんなのどうぐ2−1回目 〜山形打刃物・素材と技術を知る〜

みんなのどうぐ初めての、東京以外での開催でした。 今回は山形県山形市で、テーマは打刃物。 (企画概要はこちら) 漆器や木の器とは少し流れが違い、3回構成。 1回目に素材と技術をみっちり学び、2回目で企画会議を行い、3回目は完成お披露目会。 先週末に終えた1回目のレポートです。 今回の会場は、製作をお願いする職人の島田さんの工場兼店舗、「島田刃物製作所」 山形駅から車で10分ほど移動したところにあります。 まずは、工場の隣の店舗スペースで、職人の島田さんから打刃物のお話です。 資料と実物サンプルを使いながら、山形打刃物の歴史、打刃物や刃物の知識を教えていただきました。 料理をする方は毎日使う包丁でも、なかなか深く知る機会はありません。 刃物の世界は、非常に深く面白い世界でした。 鋼・鉄・ステンレスのこと、それぞれの中でも、素材の純度や炭素含有量により、細かく分類されること。 また、見た目は同じ包丁でも、一点一点職人が打って鍛える打刃物と、量産型の刃物は大きく異なり、別物といえます。 生産量とスピードはもちろんですが、その製法上の違いから、刃の強さまでもが違ってきます。 もちろん、刃が強いと、手入れをしながら使えば、長く使い続けることにつながります。 量産品が悪いということはもちろんありませんが、形が同じでも、違うものである。 これは、様々な職人さんとお話をして聞けば聞くほど、どのものづくりにも共通して言えることのようです。 この写真は、打刃物の製法により、「包丁のできるまで」 これだけでも、いかに打たれ鍛えられながら包丁が完成するかがイメージできます。 次は店舗の裏の工場へ移動し、実際の作業を見せていただきます。 手ぬぐいを頭にぎゅっと締めて炉の前に立つと、いつもの優しい島田さんの表情が一変します。 炉で熱し、地金に鋼を付ける鍛接、包丁の先の形をつくり、鍛錬します。(いくつかの製品と工程に分けて、見せてくださいました) 鋼を熱し、ハンマーで叩くことは、素材の不純物を外部に放出し、さらに素地を細かく整えていくことに繋がります。 これにより、刃物が強くなるのです。 金属を叩いているのは形を整えているだけではなく、その名の通り、「鍛える」目的を果たしています。 ここからは次の工程へ。 だんだんと、おなじみの包丁の形に近づいてきました。 実際の製品作りは、様々な工程を並行して進めながらの作業になるため、全行程を一度に見ることは出来ませんが、大まかな流れをじっくり見させていただきました。 こんなに間近で鍛冶仕事を見られる機会は貴重で、主催の企画メンバーも大興奮でした。...